文学系心理士の自己投資ブログ

文学系心理士の感想部屋

文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

【本】パートナーと2021年に読んだ本をオススメしあったよ!

パートナーとオススメ本を紹介しあいました!

 

私とパートナーは、お互いに本が好きで本を読むけれどジャンルが全く違うので、読んだ本も全く違う!

私は主に小説+ノンフィクション

パートナーは経済とか小説以外。最近は読書大全が好きらしいよ。


全く被らないけれど、たまーにかぶる時がある。

今のところは「夜と霧」「レ・ミゼラブル」「お金の大学」「働く君に伝えたいお金の教養」くらいかも?

ほぼ同じも嫌だけれど、たまにかぶると一緒に話せて楽しいので、お互いに2021年読んでよかった本を紹介しあって、そのなかから特に読んで欲しい3冊をお薦めすることに!

私がパートナーに紹介した全作品はこちら!

oljikotoushi.hatenablog.com

 

そのうち以下の3冊をオススメしたよ!

ハリエット・タブマン 「モーゼ」と呼ばれた黒人女性

不死身の特攻兵

地下鉄道

「ザ・小説」を読むのは苦手だと思うので、読みやすそうな「不死身の特攻兵」と小説じゃない「ハリエット・タブマン」。そして小説だけど2021年に読んで本当に良かった「地下鉄道」を選びました!

アメリカーナも読んだら好きになるんじゃないかな〜って思ったけど、ちょっとハードル高いと思ってやめたよ笑。

この3冊なら読んでくれるでしょう!お互いに。


パートナーからお薦めされた作品は以下の3冊!

失敗の科学

FACT FULNESS

自分のアタマで考えよう

FACT FLUNESSはずっとお薦めされている。

冒頭部分が無料で読めるので無料で読んだことがあってなかなかに面白かったけれど、結局買わずにそのまま。

他の2冊は全く読んだことないし知らない作品。


年間3冊なら読めそうだと思う!

おすすめされてもあんまり興味ないジャンルだと後回しになりがちなんだよね。3冊ならいいかな〜と思ってやってみました!

どうなるか!?

【アデイーチェ】男も女もみんなフェミニストでなきゃ

チママンダ・ンゴスティ・アディーチェさんがTEDで講演したものを文章化した作品。

TEDの映像は視聴済み。

本もあることを知って読んでみることにしました〜!


可愛らしいサイズの本で、厚さも薄い。

講演会の口調のままなので、サクサク読める。

チママンダさんはナイジェリア生まれ

ナイジェリアでの経験は日本にいる私にも共感できる部分が多かった。

不思議だよね。日本って先進国のはずなのに。

でも韓国も男尊女卑だし儒教が身近だと家父長制が当たり前になってしまうのか…。


ただ、日本よりもナイジェリアの方が男女差別は強いと思う。

働く女性、一人前の女性という考えがあんまりなくて、男性の付属物として見られることが多い。レストランでもウェイターは男性には挨拶するが女性には挨拶しない。

これは日本では考えられないよね。お金を払うのが男性だろうが女性だろうが「お客」として接するから。

男性側も同伴の女性が無視されたら不快にならないのだろうか?と思うけども。でも基本的にはそういう状況を男性側は気づいていないことが分かる。うーーーん。

 

それほどむかしのことではありませんが、ラゴス若い女であることについて記事を書きました。するとある知人から、あれは怒っている記事だった、そんなにかっかすべきではない、といわれました。でも、わたしは弁解しませんでした。もちろんその記事は怒っているものだったからです。現在機能しているジェンダーは非常に不公平です。

わたしは怒っています。私たちはみんな怒るべきです。怒りにはポジティヴな変化をもたらしてきた長い歴史が あります。でもわたしには希望もあります。自分たちをより良いものに作りなおす人間の能力を信じているからです。

でも話を怒りにもどしましょう。その知人の語調には警告が聞き取れたので、その意見がわたしの記事について、さらにわたしの性格について述べているのがわかりました。

言外に、怒りはとりわけ女性にとってよくない、女性は怒りを外に出すものではない、なぜならそれは人を脅かすかといっていたのです。

これはとても共感できた。日本でもそうだし、西欧諸国でもどこでも怒る女性はよくないと思われる。長年ヒステリーって言われてきたわけだし。

実際、女性と男性が同じように怒っても、周りの人は男性の場合はそれくらい重要なことだと感じるけれど、女性の場合は感情的になっていると思うらしい。相手のことを尊重してないからなんだろうな…。意識的ではなく、無意識的にそうなってしまうのだと思う。

私も怒ることってすごくネガティヴなイメージがあったけれど、怒ること自体は良くも悪くもないということが頭では分かるようになってきた。でも怒るっていうのはやっぱり罪悪感を感じてしまうよね。

 

男の子からどう思われるかを気遣いなさい、と女の子に教えることに私たちはあまりに多くの時間を割いています。

でも、その逆はありません。男の子には人から好かれるようにしなさいと教えたりはしないのです。女の子には怒ったり、攻撃的になったり、容赦なかったりしてはいけない、と教えるのにはたっぷり時間を割くけれど、それだけで十分悪いことですが、それでいて私たちは男性となるとくるりと態度を変えて、おなじ理由で褒めたり、大目に見たりするのです。世界中で、あふれんばかりの雑誌や書籍が、女性にああしろこうしろと指図して、男性に魅力的に見えるには、男性を喜ばすには、どうすればいいかを教えています。逆に男性に女性を喜ばせることを教えるガイドブックはごくわずかです。

確かに!

女性が男性に合わせる情報はたくさんあるけど、逆は少ない。

あったとしてもそれはモテるためとか手に入れる過程でのことが多い。

女性の場合は付き合う前も付き合ってからもずっと気に入られるようにしなきゃいけないって感じだよね…。ファッション雑誌とか見ていると、〇〇タイプの男性には〇〇な服装!みたいな内容が多くて、そういうのが嫌でみるのをやめた。

相手に合わせたいならその相手に直接聞けばいい話だし、そもそも相手の好みに自分が左右される必要なんてないのに。

結婚しろというあまりに強いプレッシャーをーー家族から、友人から、職場からまでーー受けて、とんでもない選択をしてしまった女性たちをわたしは知っています。

私たちの社会は、ある年齢までに結婚しない女性に、それが深い個人的な欠点だとみなすように教えます。ところが男性は、ある年齢までに結婚しなくても、そこまで選択を迫られることはありません。

「しかしそんなことに女性は全部ノーといえるじゃないか」というのは簡単です。でも、現実ははるかに困難で、ずっと複雑です。私たちはみんな社会的存在です。社会のなかで生きることによって、その価値観を内面に取り込んでいくのです。

これは日本と一緒!

結婚しないと結婚しない理由を聞かれるよね。特に女性なら。

男性も聞かれるだろうけど、独身貴族として生きたいんだなって思われることも多いと思う。

こういう価値観嫌いなのに自分の中にもこういう価値観が根付いているのが嫌。


ここは笑ってしまった!そりゃそうだ!

私たちは女の子を監視します。女の子が処女であることを褒め讃えるのに、男の子が 童貞であることを褒め讃えたりはしません(どうしてこれで辻棲が合うとされるのか不思議でたまりません、だって処女性を失うこととは通常、ジェンダーの異なる二人の人間が関わるプロセスなわけですから)。

妊娠や中絶のことも女性の問題のように言われることが多いけれど、実際は女性と男性両方の問題だよね。

男性が透明になっていることが多い。ジェンダー規範がなければもっと男性も積極的に育児に関われたはずなのに。

夫とおなじ学位を取り、おなじ仕事に就いた女性を知っています。仕事から帰ると彼女は家事の大部分をやります。これは多くの結婚したカップルに見られることですが、わたしが強い印象を受けたのは、夫が赤ちゃんのおむつを替えるたびに、妻が彼に「ありがとう」といったことです。

もしも夫が育児を分担するのはごく普通の、当たり前のことだと妻が考えたらどうでしょう?

これは私も友達からよく聞くよ…。夫に手伝ってもらうためにお礼を言うの。

お互いにお礼を言うのならいいけれど、そもそも家事や育児の配分が不均衡なのに多少のことをやってもらうために「ありがとう」と言わなければならないって…。


心に残った部分。

わたしはよく祖母をじっと観察したものでした。とても聡明な人で、もし祖母が若いころに男性とおなじチャンスをあたえられていたらどうだっただろう、と考えます。祖母の時代にくらべると、今日では女性にもより多くのチャンスがあたえられるようになりました。政策や法律が変わったからです。ここがとても重要です。

でも、さらに重要な問題は、私たちの態度、考え方です。子供たちを育てるときに、もしもジェンダ ーよりもその子の「能力や才能」に焦点を合わせたらどうでしょう?

ジェンダーよりもその子の「興味や関心」に焦点を合わせたらどうでしょう?

 

ジェンダーの問題は、私たちがありのままの自分を認めるのではなく、こうある「べき」だと規定するところにあります。もしもジェンダーによる期待の重圧がなくなったら、私たちはどれほど幸せで、自由で、個々人が本当の自分でいられるかを想像してみてください。

 

わたしはもう女であることに弁解じみた態度をとらないと決めました。女である ことでそのまま敬意を受けたいのです。当然そうあるべきなのですから。

 

男性のなかにはフェミニズムと聞いただけで脅威を感じる人もいます。これは男の子がどう育てられるかに起因する不安感、つまり「彼らが」男として「生来」生まれついていないとすると、どれほど自尊心を軽視されたと感じるかという不安感によるものだと思います。

 

「オーケー、これは興味深い、でも僕はそうは思わない。ジェンダーなんてことも僕は考えない」といって応答する男性たちがいるかもしれません。

そうではないかもしれませんが。

そしてそこが問題なのです。つまり多くの男性がジェンダーについて積極的に「考える」ことをしない、ジェンダーのことに気づいてさえいない、ということが問題なのです。多くの男性が友人ルーイがいったように、むかしは悪かったけれどいまはすべて良くなったといいます。その結果、多くの男性が現状変革のために何もしない。もしもあなたが男性で、レストランに入るときウェイターがあなただけに挨拶をしたら、「なぜ彼女に挨拶しなかったの?」と質問しようと思いますか? 表面的には小さなことに思えるあらゆる状況で、男性が声を上げていく必要があるのです。ジェンダーはなんとなく居心地を悪くするものなので、こういう話し合いを終わりにする安易な方法はたくさんあります。

 

そして、何年も前に辞書でそのことばを調べたとき、辞書にはこうありました「フェミニストとは、社会的、政治的、経済的に画性が平等だと信じる者」。

わたしのひいおばあさんは、わたしが聞いた話から判断すると、フェミニストでした。結婚したくなかった男性の家から逃げ出して、自分の選んだ男性と結婚しました。女だからという理由で土地を奪われて、その土地へ入ることができないとなれば、どんなときもそれを拒否して抗議をし、声を上げました。彼女は「フェミニスト」ということばは知りませんでした。でもそれは彼女がフェミニストではなかったということではありません。

もっと多くの人がフェミニストいうことばをリフレッシュさせなければいけないのです。わたしの知る最良のフェミニストは弟のケネです。弟は優しい、ハンサムな、とても男らしい若者です。わたし自身の、フェミニストの定義は、男性であれ女性であれ、「そう、ジェンダーについては今日だって問題があるよね、だから改善しなきゃね、もっと良くしなきゃ」という人です。

女も男も、私たち「みんな」で良くしなければいけないのですから。

【本】2022年に読みたい本

2021年は146冊読めました〜〜〜!

残念ながら150冊には届かず…。

220冊読もうとしてたのはアホすぎると思う。

 

子どもの頃はたくさん本を読んでいたけれど、しばらく本から遠ざかっていて、ここ3年間でまた本をたくさん読むようになった。

子どもの頃とは環境がやっぱり違うよね〜。

仕事をしつつ、他のこともやりつつ本を読むってなると150冊以内、120冊くらいがちょうどいいような気がする

本を読んでインプットして、読んだ感想を書いてアウトプットするためには120冊くらいじゃないと難しそう。

あんまり読んでいなかった時期も含めてたくさん読もう!と思っていたけれど、今後はそこまで数に縛られずに読んでいこうかな。

でも適度には読みたいので、目標としては月に10冊

そして読んだ本の感想は全部書きたい…。

書かないと忘れるのだよね〜〜〜(泣)。

 

oljikotoushi.hatenablog.com

 

読みたい本を雑に並べてます!

 

アガサクリスティー全作品

まあちょっとずつ読んでいきましょう!

ポアロ作品まとめ↓

oljikotoushi.hatenablog.com

アガサ・クリスティー自伝

自伝読むの最近好きになったので大好きなアガサも読んでみる〜!

 

シャーロック・ホームズシリーズ

シャーロック・ホームズシリーズ全部購入したので読んでいきたい!

 

宮部みゆき全作品

宮部みゆき先生って多作なのでなかなか制覇ならず。

手元に本を置いておきたいから一気に買えないという要因もあるなあ。

この辺りを読む予定!

さよならの儀式
きたきた捕物帖
ペテロの葬列
希望荘
小暮写真館
楽園

 

ムーミン作品

ムーミン全集[新版]4 ムーミン谷の夏まつり [ トーベ・ヤンソン ]

価格:1,650円
(2021/8/27 22:18時点)
感想(0件)

9作品あるうちの5作品は読めたので続きを読んでいくよ!

 

ファンタジー制覇のために

外国作品編

ゲド戦記

少年文庫版「ゲド戦記」セット(全6巻セット) [ アーシュラ・K.ル=グウィン ]

価格:5,060円
(2021/8/27 22:20時点)
感想(5件)

「闇の左手」がとってもよかったのでゲド戦記も読むの楽しみ。

ナルニア物語

ローワンと魔法の地図

この2作品はどっちも中途半端な巻までを2回くらい読んでいるのだよね。

中途半端なところまでしか読めてなくて、また読もうと思った時には最初から読むのだけど、そうするとまた何かしらあって途中までしか読めない、ということを繰り返しているのでいい加減全部読みたい。

レッド・クイーン

一番これが気になっている!ので、これから読む予定!

日本作品編

新世界より

クレヨン王国

クレヨン王国のアニメが好きだったのだよね〜。

シェーラ姫の冒険

シェーラ姫も途中まで読むのにそこで終わってしまうというね。愛蔵版を買って一気に読むべきかな。

 

ディストピア小説

華氏451

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫) [ レイ・ブラッドベリ ]

価格:946円
(2021/8/27 22:25時点)
感想(5件)

わたしを離さないで

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) [ カズオ・イシグロ ]

価格:880円
(2021/8/27 22:34時点)
感想(103件)

クララとお日様

カズオ・イシグロをまず一回読んでみたいのだよね。

われら

虐殺器官

ハーモニー

夏への扉

映画をやるみたいですね〜!読んだら観てみたいな。

 

ミステリー

カササギ殺人事件

メインテーマは殺人

その裁きは死

とにかくアンソニーホロヴィッツを読みたい!!

ザリガニの鳴くところ

同じ著者で。

あの本は読まれているか

たかが殺人じゃないか

元彼の遺言状

人気だよね〜〜〜。続編も。

イカー街の女たち

女性が主人公の作品ってあんまりないから読みたい。

その女アレックス

怖そうなんだよね...。

むかしむかしあるところに、死体がありました。

ミステリー?なのか?

ロンドン謎解き結婚相談所

さらりと読めそうでこういうミステリー好き。

木曜殺人クラブ

兇人荘の殺人

続編!そのうち読む!

Another

アニメをむかーし観たような。ホラーっぽいミステリー?

BUTTER

バターが食べたくなるらしい。

同志少女よ、敵を撃て

めちゃ人気ですよね〜〜〜。アガサ・クリスティ賞らしいのでアガサ好きとしては気になる。

そんな賞があるの知らなかった〜!

蒼海館の殺人

続編。1作目は面白かったから次にも期待!

medium

私これ何かでネタバレ見ちゃったんだよね〜笑。

それでも楽しめるかな?

 

気になる作品

悪童日記

悪童日記【電子書籍】[ アゴタ クリストフ ]

価格:605円
(2021/8/27 22:33時点)
感想(0件)

高慢と偏見

やさしい猫

パチンコ

若草物語3、4

若草物語は全制覇したい!

後宮の烏

面白いかな〜〜〜?

コンビニ人間

村田さんの作品は面白そう。

霊獣紀

SNSで見て気になったので読む!

後宮に星は宿る

上の作品と同じ作者さんだったことにびっくり!

でもシリーズものは面白いかわからないので、おもしろかったら続きを読む!

飛ぶ教室

ずっと気になっている。ケストナーさんは絶対に面白い。

夜市

自転しながら公転する

三十の反撃

アーモンドと同じ作者。

アーモンドは結構辛くてそこまでだったけれどこちらはどうか!?

 

フェミニズム

自分ひとりの部屋

ヴァージニア・ウルフを読みたい!ずっと読みたいと思っているので読めてないので!

今年は絶対に読みたい!!

覚醒するシスターフッド

日本のヤバい女の子2

美しくないゆえに美しい女たち

彼女は頭が悪いから

絶対悲しいし辛いから読んでなかったけど読むよ。

上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!

美容で傷ついたあなたへ

誓願

このままだと侍女の物語読んでから一年たってしまう!

差別について

ハリエット・タブマン

白い黒人

黒い皮膚・白い仮面

ベルセポリス

テヘランでロリータを読む

歌え、葬られぬ者たちよ、歌え

骨を引き上げろ

茶色の朝

命を落とした七つの羽根

ウォーターダンサー

ホロコースト最年少生存者たち

戦争は女の顔をしていない

 

自伝系

裸でも生きる

失敗図鑑

 

ひとまずこの辺りを読もうかな〜〜〜。

あとは随時読みたい本を読む!

読む本に迷ったらここから読むことにする!

 

【バークビイ】ベイカー街の女たち

いやー、よかった!

中身を知らずに読み始めて、最初はシャーロックたちが女性になっていたりするのかと思ったら、そういうわけでなく、ハドスンさんとメアリー・ワトスンの物語でした!

なのでシャーロックもワトスン医師も出てきます!

でも今回は脇役だけど笑。

あらすじ

イカー街221Bの大家であるミセス・ハドスンは、変わり者の探偵シャーロック・ホームズに部屋を貸していた。ある時、ホームズの元に強請に苦しむ女性が現れるが、詳細を話せなかったため依頼を断られてしまう。ミセス・ハドスンとメアリー・ワトスンはそんな彼女の助けになろうとするがーー!?

 

読んでみて

今作はコナン・ドイル作のシャーロック・ホームズを元にしながら、本筋ではあまり光の当たらなかったハドスン夫人を主役にしている。

でもハドスン夫人に特別な能力があるわけでも探偵として秀でているという設定があるわけでもない。普通の女性。

だからシャーロックたちに言わずに事を進めるのは無茶では?と何度も思う。本文にもそれは触れられている。なにが一番よかったか考えると、シャーロック達に任せるのがよかったのだとは思う。

でもこれは女性による女性の物語で、だからこそ女性が解決する必要があったのだということが読んでいると分かる。


強請、と言っても今の感覚でいうとそう大したことはない。

結婚前の恋人との逢瀬、その時に身体を許していた可能性など。配偶者が信じればいいだけの話なのに、と思ってしまう。

でも当時は違う。

事実はどうであれ、夫にそういう女だと思われて離婚になったらその後路頭に迷うかもしれない。夫は信じなくても周りに広まったら夫は離婚するかもしれない。

女性には権利が認められてなかった。女性のものは男性のもの。そういう弱い立場にあった。

レ・ミゼラブルでも結婚せずに子どもを産んだことが知られては大変だという描写がある。神に誓って結婚してやっと身体を許してもいい。

今でも処女信仰はあるけど、当時は相当だったのだろうと思う。

それがどれほどひどかったか。それによってどれだけ多くの女性が傷ついたか。

過去のいろいろな記憶がいっぺんによみがえってきた。男たちの見下すような庇護者ぶった笑いや、心配するな、“おつむの小さなかわいこちゃん"という言葉。あれをしてはいけない、これをしてはいけないと、自由を片っ端から奪っていく足かせでしかない規則。女だけ入ることを禁じられたいくつもの閉ざされた扉。これまでの人生で有無を言わさず押しつけられてきた取るに足らない役割。あらためて、びくびくしながら生きていた孤独な女たちのことを思った。今わたしの目の前にいる男によって人生をめちゃくちゃにされ、悲運をたどるがままになった女たちのことを。わたしは自らに言い聞かせた。屈するものか。まだ戦える。敵と同じ方法を使えばいいのだ。この男は言葉で女たちを破滅に追いこんできた。わたしも言葉を武器にすれば、きっと一矢報いることができる。

 

犯人も女を馬鹿にしている。

シャーロック・ホームズアイリーン・アドラーに会う前では女性を下に見ていたという描写もある。だからこそ、女性2人が探偵をしていても彼女たちを疑う人間はいない。

これはハリエット・タブマンの本でも描かれていたなと思い出した。ハリエットが奴隷逃亡に成功した理由の一つとして、黒人の女性がまさか奴隷逃亡を助ける車掌だなんて誰も思わないと。


そう思うと女性の地位はここ最近ですごく高まっていって、でもそれに伴う反発があるのだろうな。


マーサ・ハドスンという登場人物も魅力的だった。

夫と子どもに先立たれ、ベイカー街221Bの大家としてホームズとワトスンの世話する女性。自分はいつも脇役で中心に立つことはなく、それでいいと思っていた女性。

そんな女性が探偵になり、謎を解明にするために動き回り、平凡だった毎日にスリルが入ってくる。

ホームズとワトスンに憧れと好意を持ちながらも、自分はただの家政婦だと卑下する。

でも普通だからこそ、読者の共感を得られやすいように思う。自分も特別になれるのだろうか?と。

哀れんでいただくには及ばない。孤独には慣れている。もともと寂しさを糧に生きる性分なのかもしれない。メアリーやビリーのことは大好きだけれど、独りぼっちのときにだけ息がつけると感じることもたまにある。孤独のなかに、誰かといるときには決して得られない種類の安らぎと自由を見出してきた。夫や息子の死さえ、わたしが再び自分らしさを取り戻すための時間を与 えてく れたのではないいかと思えてくるほどだ。

一人きりにならないと、わたしはじっくり物事を考えられない。だから現実には、生活のなかの最も充実した時間はいつも一人きりで過ごす。窓から光が射しこむベイカー街221Bの台所で、急ぎの用事がなにもない自由なひとときを。

もちろん、つねに誰もいない家で一人きりの生活を送るのとは大違いだ。


最初は寂しい人なのかと思っていたけれど、どんどんマーサのことが好きになっていく。

メアリーのように溌剌で誰からも好かれる人ではなく、アイリーン・アドラーのように謎に満ちてなんでも一人でやって行ける人ではないからこそ。


まあでも今作ではなかなか無茶をしたのではないだろうか。

次巻ももう手元にあるのでちょっとずつ読んでいこうと思う。

450Pくらいあるのだが、思ったより読むのに時間がかかってしまった。結構びっしり書いてあることもあり、100P1時間くらいかかったように思う。

でもシャーロック・ホームズを全巻買ったのだからそっちから読むべきだったよな…笑。

ちなみに著者のミシェル・バークビイはシャーロット・ブロンテアガサ・クリスティーに影響を受けたみたい。

そこはコナン・ドイルじゃないんだ笑。コナン・ドイルも好きだろうけど笑。

 

出てきた人物や言葉の簡単なまとめ
サー・ジョージ・バーンウェル:エメラルドの宝冠

ラングデール・バイク:三破風船

マイクロフト・ホームズ:ギリシャ語通訳

「イギリス政府そのもの」:ブルース・パーティントン設計書

メアリー・ワトスン:四つの署名

スマトラの大ネズミ:サセックスの吸血鬼で言及される語られざる事件の一つ

マーサ:最後の挨拶に出てくる老婦人

波止場の言及;瀕死の探偵

ホワイトチャペル・レディ:覆面の下宿人、恐喝王ミルヴァートン

 

シャーロック・ホームズ関連のドラマとアニメを去年観たので思い出していた。

イカー街探偵団

憂国のモリアーティ

このアニメではハドスンさんが若い女性になっていたなあ。シャーロックといい感じになっていた笑。

【本】アリーテ姫の冒険

 

あらすじ

アリーテ姫はある国のお姫様。母は亡くなり、王である父は宝石ばかり見ている宝石好き。姫のことは放っておかれている。ある時、姫が「かしこい」ということが父に知られ、父は大慌て!かしこい妻を求める男なんて誰もいないのに!そんな中、姫がかしこくてもいいという男が表れるが、実は悪い魔法使いでーーー!?

 

読んでみて

子ども向けの本で、平仮名も多くて読みやすい。

なのに!結構心が抉られる描写が多い。

エグいとか怖いとかではなくて。

例えば、父親がアリーテ姫がかしこいと分かった時の描写。

「かしこい妻をもとめる男など、この世にいるわけがない。自分の考えばかりいって、口ごたえする女と結婚したい男なんているものか。女はやさしく、かわいいのがいいんだ。かしこくないほうがいい!」

なんてこと!

いやまあそういう人は多いだろうけど…。こうはっきり言われると辛いよね。

一方、姫は結婚したくないときっぱり言う。

「わたしは結婚なんかしたくありません」

「結婚したくないだと。なんとばかなことを。どこの王女もみんな結婚するのだ。女が結婚しないで、いったいほかになにができるというのだ。そうだ、早いほうがいい。おまえがかしこいということを世間に知られる前に、結婚させてしまおう」

 

この父親の慌てぶりが悲しい。

姫が王子だったら、きっと大喜びしただろうにね。

アリーテ姫はのびのびしていて、父の圧にもめげなかったけれど、こういう大人が周りにいると自分を押し込めてしまう子どもたちは大勢いたのだろうな。

 

そして求婚してきた王子様たちも軽くあしらうアリーテ姫

中学生〜高校生くらいの頃に読んでいた雑誌で、モテるために男の子をたてなきゃいけない的なことが載っていた記憶がある。

当時は「そうなんだ!」と信じていたけどね…。ああいうのを子ども向けに描くのはよくないと思うよ…。

 

父親は宝石の代わりにアリーテ姫を悪い魔法使いに引き渡してしまう。そうして悪い魔法使いに連れて行かれてしまったアリーテ姫

 

でも!アリーテ姫はどんな困難にあってもめげない。

頭を使ってサラリとこなしてしまう姿がかっこいい。

 

何より面白かったのは、仲良しな魔女からもらった3回だけ願いを叶えてもらえる不思議な指輪の使い道!

敵を倒すために使うと思うじゃないですか!?

でも違うんですよ!

「退屈」をどうにかするために使うんです!


自分のために潔く魔法を使えるアリーテ姫が本当にかっこいい。


にしても偶然手に取ったこの本がフェミニズム小説だったことにびっくり。

30年以上前に描かれた作品。

その当時に描いたのはすごいことだっただろうな。


絶版になっていたそうですが、2018年に復刊しました!

特別版もあるそう。

ちなみにアニメ化もされています!


ぜひ読んでみてね!

【本】2021年に読みたい本〜1年経って〜

2021年は146冊読めました〜〜〜!

残念ながら150冊には届かず…。

220冊読もうとしてたのはアホすぎると思う。

 

子どもの頃はたくさん本を読んでいたけれど、しばらく本から遠ざかっていて、ここ3年間でまた本をたくさん読むようになれた!

でもやっぱ子どもの頃とは色々と環境が違うね〜〜〜

昔は学校から帰ってきてひたすら本を読んで、平日でも1日1冊読めたりしていたのに、今はそうもいかない…。

仕事をしつつ、他のこともやりつつ本を読むってなると150冊以内、むしろ120冊くらいがちょうどいいような気がする

本をじっくり読んでインプットして読んだ感想を書いてアウトプットするためには120冊くらいがそんなに無理せずにできそうかな?

本を読む以外にもやりたいことだったりやらなきゃいけないことがあるからね〜。

あんまり読んでいなかった時期が長かったので、その分も含めてたくさん読もう!と思っていたけれど、今後はそこまで数に縛られずに読んでいこうかなと思います。

でも目標を立てないと波がひどいので、目標としては月に10冊くらい!

あと読んだ本の感想は全部書きたい…。

書かないと忘れるのだよね〜〜〜。

 

読みたいと思っていた本がどれくらい読めたか確認していきます〜!

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

 

カーテン アガサ・クリスティー

カーテン ポアロ最後の事件 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

価格:946円
(2021/8/27 22:16時点)
感想(1件)

読めたよ!

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

 

アガサ・クリスティー全作品

あんまり読めなかったな。

数冊しか読めなかったし、ポアロ作品も制覇できなかったですね。

家にずっと置いてあるから後回しになってしまうのだよね。

ポアロ作品まとめ↓

oljikotoushi.hatenablog.comoljikotoushi.hatenablog.com

 

宮部みゆき全作品

ちょこちょこ読んだかな?

でも制覇までは至らず。昔の作品で微妙に読めてないのも多いし。

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

 

ムーミン作品

ムーミン全集[新版]4 ムーミン谷の夏まつり [ トーベ・ヤンソン ]

価格:1,650円
(2021/8/27 22:18時点)
感想(0件)

9作品あるうちの5作品は読めたよ。

2022年には全て読めるでしょう!

あとちゃんと感想書きたい。

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

ファンタジー制覇のために

外国作品編

サブリエルー冥界の扉ー

クロニクル千古の闇

クロニクル千古の闇(1) オオカミ族の少年 [ ミシェル・ペイヴァー ]

価格:1,980円
(2021/8/27 22:35時点)
感想(3件)

この2作品は読みました〜!面白かった!

特にサブリエルが好き!

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

 

はてしない物語

はてしない物語 [ ミヒャエル・エンデ ]

価格:3,146円
(2021/8/27 22:34時点)
感想(42件)

読めました〜〜〜!

思ったより長いお話だった。次は大好きなモモを再読したい!

 

トムは真夜中の庭で

読みました〜!

泣ける話でした…。

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

 

ゲド戦記

少年文庫版「ゲド戦記」セット(全6巻セット) [ アーシュラ・K.ル=グウィン ]

価格:5,060円
(2021/8/27 22:20時点)
感想(5件)

ゲド戦記シリーズは購入したくって、でもまだ購入できていないから読めていない。

でも「闇の左手」は読めたよ!

あんまり読みやすい作品ではなかったけれど、おもしろかった!

闇の左手 (ハヤカワ文庫) [ アーシュラ・K.ル=グウィン ]

価格:968円
(2021/8/27 22:20時点)
感想(1件)

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com


ナルニア物語

ローワンと魔法の地図

この2作品はどっちも中途半端な巻までを2回くらい読んでいるのだよね。

中途半端なところまでしか読めてなくて、また読もうと思った時には最初から読むのだけど、そうするとまた何かしらあって途中までしか読めない、ということを繰り返しているのでいい加減全部読みたい。

 

レッド・クイーン

読めなかった〜。

 

日本作品編

銀河英雄伝説

銀河英雄伝説全15巻BOXセット (創元SF文庫) [ 田中芳樹 ]

価格:12,848円
(2021/8/27 22:22時点)
感想(4件)

読めなかった!

しばらくはいいかな。

 

烏に単は似合わないシリーズ

2巻までは読んだのだけど…今のところいいかな…。

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

黄金の王 白銀の王

黄金の王 白銀の王 (角川文庫) [ 沢村 凛 ]

価格:900円
(2021/8/27 22:34時点)
感想(6件)

読めた!沢村凛先生は好き!

 ↓感想はこちら↓ 

oljikotoushi.hatenablog.com

 

新世界より

気になるんだけども読めてない。

 

クレヨン王国

誰も知らない小さな国

シェーラ姫の冒険

読めませんでした!

 

ディストピア小説

動物農場

動物農場〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫) [ ジョージ・オーウェル ]

価格:770円
(2021/8/27 22:23時点)
感想(2件)

読めました〜!オーウェルは面白い。暗いけど。

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

華氏451

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫) [ レイ・ブラッドベリ ]

価格:946円
(2021/8/27 22:25時点)
感想(5件)

読めなかった〜。

 

わたしを離さないで

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) [ カズオ・イシグロ ]

価格:880円
(2021/8/27 22:34時点)
感想(103件)

読もう読もうと思って読めない。これ読んでからクララも読みたいな。

 

虐殺器官

ハーモニー

読めず!

 

このミスを読んで気になった作品

カササギ殺人事件

メインテーマは殺人

その裁きは死

ザリガニの鳴くところ

あの本は読まれているか

たかが殺人じゃないか

法廷遊戯

どれも読まず!ミステリー全然読まなかったですね笑。

 

ソクラテス

こちらは読みました〜!

でもめちゃハマった!って感じではない。

 

気になる作品

地下鉄道

地下鉄道 (ハヤカワepi文庫) [ コルソン・ホワイトヘッド ]

価格:1,232円
(2021/8/27 22:27時点)
感想(1件)

読みました〜〜〜!

ここからニッケル・ボーイズ、ハリエット・タブマン、フレデリック・ダグラスへと続いていきました。

この辺りをもっと深めたい!!

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

 

悪童日記

悪童日記【電子書籍】[ アゴタ クリストフ ]

価格:605円
(2021/8/27 22:33時点)
感想(0件)

読んでないな〜〜〜。

 

ぼくのメジャースプーン

かがみの孤城

読みました!

辻村深月先生の作品は今年に入って結構読んだよ。

思春期の子どもたちの心情がとてつもなく上手。
↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

 

アーモンド

【新品】アーモンド ソンウォンピョン/著 矢島暁子/訳

価格:1,760円
(2021/8/27 22:33時点)
感想(0件)

こちらは読んだ。

内容が結構エグくてびっくり!でも泣ける!

三十の反撃も気になる!

 

たゆたえども沈まず

流浪の月

タイタン

BUTTER

読めてないな〜。ちょっとずつ読みたい。

i 西加奈子

読みました!西加奈子さん好きになった!

oljikotoushi.hatenablog.com

 

その女アレックス

何年も前から気になっているけども!

内容が暗そうだからな〜〜〜。

 

なにかが首のまわりに

本当によかった!

アメリカーナを今読んでいるところ!

↓感想はこちら↓ 

oljikotoushi.hatenablog.com

 

そして、バトンは渡された

夜明けのすべて

バトンは読んだけど、夜明けの〜方は読んでない。

バトンがあんまり刺さらなかったのでちょっと読めてないですね。

↓感想はこちら↓ 

oljikotoushi.hatenablog.com

 

卒業旅行 赤川次郎

完璧じゃない、あたしたち

読みました〜!!どっちもよかった!

思ったよりサラリと読めたよ。

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com

 

われら

また読みたいな。

 

人形の家

人形の家 (岩波文庫) [ ヘンリク・イプセン ]

価格:660円
(2021/8/27 22:33時点)
感想(5件)

こちらは読みました。

なかなか刺さる話だった。

oljikotoushi.hatenablog.com

 

自伝系

マイ・ストーリー

マイ・ストーリー [ ミシェル・オバマ ]

価格:2,530円
(2021/8/27 22:32時点)
感想(2件)

最高でしたね!

オバマ大統領の作品も読みたい。

↓感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

  

僕は僕のままで

今読んでいるところ!

どんなわたしも愛してる

読みました〜!

ジョナサンっていつもハッピーな印象だったけど、大変な過去を抱えてたんだな…。

裸でも生きる

失敗図鑑

下2冊はまだ読めてない…。

 

今年に読めなかった本はまたそのうち読むとして、2022年に改に読みたい本をまとめたいな〜!

【西加奈子】i

 

あらすじ

ワイルド曽田アイは、シリアからニューヨークに住むダニエルと綾子の元に養子として引き取られる。そしてその後日本に。アイは自分が「恵まれている」ということに罪悪感を抱きーー。

 

読んでみて

よく名前を見る作家さんだったので気になってはいた。でも、現代の日本が舞台で最近人気になっている作品とは相性が悪いことを知っていたのでなかなか手を出せず…。

ので、まあいつか読むか〜というレベルだったのだけれど、たまたま読む機会があり読むことに。

思っていたよりもおもしろくってよかった。

 

ただ、全体的に辛い内容が多いので、心に余裕がある時じゃないと読めなさそう

そして、そこまでよく調べたな!と思うほど過去の事件や事故が記されている

これを見るだけで気分が落ち込むくらい。

それでも全世界の事件や事故に比べたらちょっとなのだろうけれど。

 

また、3.11の描写もあり、辛く感じた。10年経っているけれど、まだ最近のことのようで小説の中で客観視できるほど昔のことのようには思えないのだということが分かった。


現代が舞台であるため、戦争や事件、事故、反原発不妊治療などいろいろな問題が出てくる。同じ時代、同じ世界だからこそ考えさせられる。

この作品は物語ではあるけれど、未来は決まっていない。それは今を生きる私たちと同じだから。


ちょっとうーんと思ったのはダニエルと綾子が幼いアイに世界にはもっと貧しい人がいることを伝えること。

幼い子どもに詳細に伝えたり、写真などの映像を見せるのは適切じゃないように思う。

もちろん自分が養子であることを知り、その後に同じような気持ちになるとしても幼い子どもにわざわざ言うことではないと感じる。

この場面は精神的な虐待に思えてしまい、落ち込んでしまった。幼少期の頃は周りがどうとか関係なく、まずはその子自身に向き合って欲しいように感じた。

完璧な親がいないことは分かるけれど、最初のところが引っかかりすぎて…。子どもに言うことじゃないと思うよ。本当に。

どんな作品にも年齢制限があるように、子どもに伝えることも年齢によって考えるべきだと思う。自分がシリアに置いて行かれてしまうのではないかというアイの思いが辛かった。そりゃそう思うよね…。

西さんの実際の経験も反映されているようで、実際の経験のように周りと接している中で自然と罪悪感が生まれた方がしっくりきたように思う。


とても素晴らしい話でした。辛くなるけれど。

私は自分が影響を強く受けすぎてしまう時は辛いニュースなどはみないようにしている。でも当事者じゃないからこそそうできるのであって、当事者は辛くても見ないふりはできない。だからといって、ずっと辛い現実に向き合っていたら心が疲れてしまう。その匙加減が難しいように思う。

今の職業についてから共感力と言っていいのか、自分も辛くなってしまうことが多くなった。というか、仕事中よりも現実の生活の方が影響を受けやすくなっている。なんだかんだ疲れているのかな、と思ったり。バーンアウトしやすい仕事なので、自分の精神の健康は保つためにちゃんとケアしないといけないと思う。


アイはi、ユウはYou、ミナはみんな。この言葉に込められたメッセージと平和への想い。

西加奈子さんのことを好きだなあと思う。そしてこんなにも世界のことを考えている彼女を尊敬する