ファンタジーを読みたい!!!
ということで読み始めた今作。
NYタイムズ、ベストセラーリスト初登場1位!全界25ヵ国刊行の話題作!と帯に書いてあった。
にしては日本では話題になってないような??
ファンタジーってあんまり人気にならないからかなあ?
あらすじ
貧しい村で家族と暮らす少女メア。奴隷階級のレッドであるメアにとって定まった職を持たないことは兵士として戦争に送られる運命が待っていた。幼馴染の少年のカイローンを戦争に行かせないように画策する。その途中で青年に出会う。実はその青年はーーー?!
読んでみて
結構分厚くて570ページくらいあるのだけれど2日くらいですぐに読めてしまう。
とにかく続きが気になっておもしろい。
重要なことが定期的に起って物語が二転三転する。
前提として赤い血を持つレッドと呼ばれる人間と青い血を持つシルバーという人間がいる。
レッドは奴隷階級、シルバーは支配階級だ。
つまり現代に当てはめるとみんな奴隷階級になってしまうってこと。
じゃあなぜそんな明確に階層が違うのか?
それはシルバーには能力があるから。炎だったり腕力だったり電気だったり…ありとあらゆる能力が。
それが突然出てきたため彼らに支配されることになってしまった。
本来は持つはずのない力を覚醒させたメア。
おもしろいのはそれが大勢のシルバーたちの目の前で起こってしまったため、殺されたり隠されることなくレッドからシルバーとして階級を上がることになった。
そして王宮で暮らすことになるメア。
逃げ出したいけれど家族を人質に取られているし、そもそも太刀打ちなんてできない。
ところが王宮は王宮で色々な思惑が交錯している。
駆け引きっぽいのもあるのだけど、一貫してあるのは王子であるカルとメイヴンとの関係。
いやいやそんなことしてる場合?!!と思ってしまうけどね…。
まあでも辛い状況で優しくしてくれる人がいたら嬉しいよね、それは。
そしてメアはシルバーたちと戦うことに決めて暗躍しようとする。
おいおい大丈夫か?と思っていたら案の定。
でも最後の戦いがとてもよかった。
いつも絶体絶命のピンチになるのだけどなんとか切り抜けられる。そのピンチと切り抜け方の匙加減がうまいので夢中で読んでしまう。
こういう本を読んでいると基本は主人公たちを応援してるのだけど、敵側は劣勢になると敵側を応援したくなるんだよね。
明らかにどっちかが優位な状態が続くのはつまらなく感じてしまって。でも今作はどっちかに偏らずにこっちにいったりあっちにいったりするので飽きずにおもしろさが続く。どうせこうなるだろう〜と予測しにくいのがいい。
定番と言えば定番のストーリーなのだけど、主人公のメアの葛藤が丁寧に書かれているから一緒に体験しているように感じられる。
でもちょっと脇が甘いを思うけどね(苦笑)。
表紙の絵は人を選びそうだけれど私は好き。美しくてかっこいい。
4巻まであるので少しずつ読んでいく予定。