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【アガサ】ハロウィーン・パーティ

アガサ・クリスティハロウィーン・パーティ読みました〜!

ちょうど去年の10月にも読んでいて、去年の私も今年の私も考えることは一緒だなと思いました!笑。

そして去年は本を読んだ後にドラマも観ていたのもあって、犯人も動機もちゃんと覚えている中で再読したよ〜!普段は大体忘れてるからね!犯人を分かって読むと、「ここに伏線が!!ここにも!!!」と分かってそれはそれで楽しかった。

 

あらすじ

探偵作家のオリヴァ夫人は友人に招かれたハロウィーン・パーティに参加することになった。子ども向けのハロウィン・パーティーの準備をしていた時、ある少女が殺人の現場を目撃したことがあると話し始めたーー!誰も本気にしなかったが、ハロウィン・パーティー中にその少女が殺されーーー!?

 

読んでみて

ハロウィンにおすすめするならやっぱり今作!

当時のイギリスでもハロウィン・パーティーってやっていたんだと勉強になった。楽しそうなパーティーが一転、最低な殺人事件の現場となってしまう。

子どもが犠牲になる作品はクリスティ作品の中でもあまりないのではないかと思う。オリヴァ夫人は率直で勘が鋭く、ポアロも驚かされる場面がある。そもそも誰も本気にしていなかった殺人を見たという発言をオリヴァ夫人は重視して、ポアロに助けを求めたのがすごい!

 

今作のポアロはもう結構歳をとっているようで、昔からの友人のスペンス警視はもう引退している。でも信頼関係は構築されているので、スペンス警視経由で警察からの協力はスムーズに得られる。でもポアロのことをあまり知らない人からは、もう歳をとって耄碌したんじゃないかと失礼なことを思われたりもしている。

 

少女が見た殺人とは何か?というところから出発して、当時見た可能性が高そうな殺人事件を探していく。怪しい事件はいくつかあるが、どれが少女が見た殺人なのかは分からない。しかもみんなその少女は嘘つきだと言う。

最初はどこがどう繋がっているのか分からない状態だったのに、少しずつまとまっていって、最後にはちゃんとまとまるのはさすがクリスティ。しかも二転三転して読者を驚かしてくれる!

ただ、動機とか犯人に関して言うと普段のクリスティ作品よりも最悪で後味が悪い部分は残る。自分勝手なのは共通しているとは思うけども、今作の犯人は酷すぎるよ。

 

神秘的な庭や登場人物を神話に喩えたりもしていて普段のクリスティとはまた違う雰囲気でした〜!

オリヴァ夫人が好きなので満足しました。

クリスマスにはポアロのクリスマスでも読みたいな。クリスティの作品は秋に発売されることが多かったから「クリスマスにクリスティーを!」のうたい文句で本屋に並ぶことが多かったらしい。いいうたい文句ですね。本書も1969年のクリスマスの時期に売られていたらしい。私も当時クリスティの作品を本屋で買いたかったなあ。

oljikotoushi.hatenablog.com

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