文学系心理士の自己投資ブログ

文学系心理士の感想部屋

文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

【おすすめ本】2023年ベスト5

前回2023年に読んだ本を概ねまとめたんですが、今回はその中から個人的にベスト5を決めてみました〜!

いつもはベスト10くらい紹介しているけれど、去年は50冊しか読んでないし前回で概ね紹介もしたので今回は5冊だけ!ネタバレなしです!

oljikotoushi.hatenablog.com

 

順番は読んだ順!

自転しながら公転する

あらすじ

都は32歳。母の病気の介護のために地元に帰ってきていた。そしてアウトレットモールで契約社員として働いていたが、そこで回転寿司の店員・貫一と出会いー!?

読んでみて

すごく印象に残った作品だった。現代のアラサーの悩みを丁寧に汲み取っていて、恋愛、結婚、子ども、介護、持ち家、仕事…など色々なことが描かれている。作家さんて本当にすごいな、としみじみ感じた。

また、最後に驚く仕掛けが待ち受けておりそこもよかった。完璧じゃない都が完璧じゃない恋人と完璧じゃない人生を歩んでいく。現実的な内容だからこそ私も都と一緒にどうすればいいのか悩んだけれど、読後は今後の人生に希望をもらえる作品だった。

同年代はもちろん色々な年代の方にもおすすめ!性別や年代によって誰に共感するか変わってくるかも?

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マーダーミステリーブッククラブ

あらすじ

アガサ・クリスティ大好きなアリシアは、ある時自分好みのブッククラブを作ることを思いつく。古典なクリスティ好き人がいるのか心配しながら待っていたところ、なんと多数の応募者が!そしてクリスティ好きのブッククラブが開催される。厳選されたブッククラブのメンバーはみんな個性的で!順調にいくかに思われたブッククラブだったが、早速あるメンバーが行方不明となりーーー!?

読んでみて

全3作品がすでに翻訳されて刊行されているのでぜひ一気に読んで欲しい!

アガサ・クリスティ好きのミステリーだからこそ、そんなに重くなく読めるけれどちゃんと最後までミステリーになっていてよき。登場人物も個性的で、最初はすぐ忘れちゃうので登場人物ページに何度も戻っちゃっていたんだけど、読み終わる頃にはみんな把握できたし、2巻目、3巻目とどんどんみんなのことが好きになってきたよー!

アガサ・クリスティの実際の本も出てくるので、アガサの作品をまず読んでから読むとよりおもしろいはず!

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グレイス・イヤー

あらすじ

ティアニーが住んでいるガーナー郡では少女たちには魔力があると信じられていた。その魔力とは男性を誘惑したり妻たちを嫉妬に狂わせる魔力のこと。その魔力が開花するのが16歳であるため、16歳の少女たちは住みなれた町からも家族からも離れて少女たちだけでキャンプで1年間を過ごす。この風習について語れることは禁じられているため、キャンプを経験するまで何が待ち受けるのかは分からなかった。ただ、戻ってきた少女たちの様子を見ると何かがあったことは明らかで、少女の人数も何人も減っているーーー。ティアニーはキャンプに行く年齢になりーーー。

読んでみて

私たちがいる世界とは少し違う世界。女性は抑圧され、今とは違う様々な決まり事がある。

この世界の全貌は少しずつしか明かされないため、私もティアニーとともに真実を追い求めていった。ドキドキ、ハラハラしたり、時には怒ったり。

最初は謎が多いこともあって「どういうこと?」と疑問が多かったけれど、いつの間にかこの作品に引き込まれていた。ホラーではないのだけれど、感覚としはホラーに似ている怖さ。何か恐ろしいことがあるのに、それが何かはよく分からない。村の人も家族もみんな敵のように感じる。ディストピア小説は久しぶりに読んだのだけれど、似ていると思ったのは「女の国の門」かな。主人公の年代が近いっていうのがあるかな。ただ、「侍女の物語」×「蠅の王」と「ハンガー・ゲーム」と紹介では言われているよう。確かに「侍女の物語」とも似ているところがあるけれど、あちらは主人公が家族じゃなくて「侍女」だったけれど、こちらは「家族」の中にいる主人公なので。どっちも地獄だけれど。

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われら闇より天を見る

あらすじ

「無法者」だと自分のことを思っている少女・ダッチェス。母・スターはアルコール中毒で幼い弟の世話はダッチェスがやっている。気にかけてくれるのは母の友人でもある警察署長のウォークだけ。そんな中、かつての事件の加害者であったヴィンセントが街に戻ってくる。

読んでみて

全体的に暗く陰鬱で悲しいことばかり起こるのだけれど、そんな世界でも生きていこうとするダッチェスと守ろうとするウォークがどういう選択をしていくのか、夢中でページをめくっていた。

謎解き要素はあるけれど、ミステリというよりは人生について描かれた作品だと思う。何が正解か分からないし、失敗もたくさんしているけれど、それでも生きようともがく人々の物語。

 

卒業生には向かない真実

あらすじ

大学入学直前のピップには問題があった。それは前回の事件から立ち直ることができていなかったのだ。周りも自分も騙しつつなんとか生活を送っていたピップ。立ち直るためにも最後に事件を解決しようとしていたが、そんな時にピップの周りで不気味なことが起き始めてー!?

読んでみて

こちらは3部作の最終巻!「自由研究〜」から始まった今作がどうなるのか!

賛否両論ある最終巻ですが、個人的にはとても印象に残ったし終わり方もきれいに終わったのではないかと思う。ピップに色々言いたいことも分かるし、まだまだ子どもだと思っていたらいつの間にか大人になっていたような印象が出てきちゃうのかなとも感じる。読んでいる間はピップには色々言いたいことがあったけれど、物語としはうまいし作者が描きたかったメッセージはちゃんと伝わってきた。

なので、まだ読んだことない人は1巻から読みましょう〜!ネタバレはなしで!

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