青列車というお高い列車が舞台。
残念ながら現在はもうこの青列車はないみたい。
悲しい。
あらすじ
大富豪の令嬢ルスが豪華列車<青列車>で殺された!その上、高価なルビーまで盗まれており、強盗殺人だと思われるがー?偶然乗り合わせたポアロはルスと最後に話したキャザリンとともに事件を解明していくがー?!
読んでみて
青列車が舞台ではあるけれど、最初と最後くらいしか青列車には乗ってない。
また、ポアロも出てくるまでだいぶ時間がかかる。
最初の方は色々な人物がちょっとずつ出てきて「どういうこと??」と混乱するけれど徐々に話が見えてくると面白くなる。
この作品はポアロの中でも結構好きかもしれない。
ずっとお金持ちのおばあちゃんに奉公していたキャザリンは、老女の死後に莫大な資産を譲り受ける。
貧乏人だったのが一転、大金持ちになるキャザリン。
今の価値よりも当時の方が高かったので、出てくる数字そのままでも高いのに、それ以上のお金持ちだということが分かる。
億万長者も本当は億以上持っているはず。
急に遺産が転がり込んでいてラッキーなキャザリン。
羨ましすぎる。
一生遊んで暮らしても余るくらい…。
でも10年も田舎でおばあちゃんの相手をしていたから、自分の人生は春と夏が過ぎ去ってしまって秋だと感じている。
年齢に対しても辛辣なことを言われたりもする。
ところが身なりをきちんとしたら、まあモテるキャザリン!
まだ人生は始まったばかりだったね。
で、そのキャザリンが二人の男性の間で揺れるのが本作のテーマ。
厳密に言うと揺れているのかは謎だけど笑。
ルスのことを考えると可哀想すぎるけどね。
主役はキャザリン。
前半部分を読んでいる時は全然思い出せなかったのですが、男性たちが出てきたあたりから「ああ!これ犯人分かった!(思い出した)」となりました。
以前に読んだ時に思いっきり引っかかったので覚えているんですよ…笑。
気になる人は読んでみてー!
クリスティの作品は人が亡くなるわりに生き残った人たちはなんだかんだハッピーエンドになるから読後感が爽やか。
お金持ちばかり出てきて羨ましい限りでした。
タムリン夫人がなんだかんだ好きだったかも。
嫌な人ではあるけども、あそこまで分かりやすいと逆に可愛く感じるかもしれない。
強かさもすごいと思う。
私もチャーミングなポアロとキャザリンやレノックスみたいにお話ししたいな〜と思いました。
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