文学系心理士の自己投資ブログ

文学系心理士の感想部屋

文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

【コナン・ドイル】シャーロック・ホームズの冒険②

シャーロック・ホームズの冒険①の続きです〜!

全体的にネタバレあり!

 

青い柘榴石(ざくろいし)

鵞鳥(がちょう)のお腹から出てきたのは、なんと柘榴石!

盗まれたはずの宝石がたまたま拾った鵞鳥の中から出てきてびっくり!

 

愉快なお話。

お腹の中から宝石が出てきたら驚くよね。

真相は分かれば至って単純。無理に飲ませられた鵞鳥がかわいそう。死ぬ運命だったとはいえ。

にしてもうっかりすぎる。


使丁のピータースンが拾ったわけだけれど、懸賞金の1000ポンドは貰えたのだろうか。そこが気になる。たまたま宝石入りの鵞鳥を買った紳士も鵞鳥を落としたせいで勿体無いことをしたな〜。

 

最後は気の弱い犯人を警察に突き出さずに終わる。

 

まだらの紐

四人の署名の解説において、ホームズのベストは赤毛連盟」と「まだらの紐」だと書いてあった。

30代にも関わらず、髪には白いものがまじり、憔悴しきっているヘレン・ストーナーという女性が現れる。以前、結婚間近の姉が不可思議に亡くなった。そして今回ヘレン自身も結婚を控える中、自分の部屋が工事中となり、姉が亡くなった部屋に移ることになったが、低い口笛が聞こえてー

 

奇々怪々で恐ろしい話。

娘を娘と思っていない残虐な継父。殺すつもりで改築したのかと思うと恐ろしい。でもそんな悪知恵が働くのはある意味すごいかも。

「まだらの紐」の意味が分かると、姉は状況が分からないながらも見たままを伝えていたことが分かる。

にしても自分の母の遺産なのに継父に行って、結婚しないと権利がないってひどいよね。これも女性にちゃんとした権利がなかったからなのか。継父じゃなくて後見人に頼んで、さらに成人になったら自動的にもらえるようにすればいいのに…。


強そうな継父を怖がらずに堂々としていたホームズはかっこいい。

ホームズもワトスンも何時間も暗闇にじっとしていられるなんてすごい。探偵業も大変だなあ。


ヘレンは幸せになって欲しいけれど、急逝したということで悲しい。それまで苦労を重ねすぎたのだろうか。


こちらはポオの「モルグ街の殺人」を念頭に置いている作品だそう。

 

技師の親指

ワトスンの元に親指が千切れた男性がやってくる。不可思議な体験をしたというヴィクター・ハザリーはそのままホームズの元へ。高額な報酬を提示されたヴィクターが体験したこととはー!?

 

高額な報酬には裏がある、ということですね。当たり前だけど。「橅の木屋敷の怪」も同じ感じ。

いやー、でもお金に困ってたらやるよね!?私もやるかもしれない…。

ただ、親指はなくしたくない…。


助けてくれた女性がいて本当によかったよね。

にしても親指が千切れたままで頑張れたのがすごい。アドレナリンが出ていたのか。でも考えただけで痛そう!


さんざん苦労して、なんの特があったのか、と嘆くハザリーにホームズが伝える。

「経験を得たさ」ホームズが笑いながら言った。「間接的ながら、それがいずれ役に立ってくれるときがくる。今回の経験を言葉にして語るだけで、これから先一生、座談に長けたひととして評判を得られるだろうからね」

ポジティブ!!!まあ確かにこんな経験一生に一度でもしないことが多いだろうし。てかしたくないし。

私もこれからそう考えよう。話のネタができたと。

 

独身の貴族

高貴な身分だがお金はないサイモン卿。彼はアメリカの大富豪の娘と結婚することになった。ところが披露宴後に花嫁が姿を消しーーー!?


ホームズもよくある話と言ってて、謎が解ければ確かによくある話ではある。

「レディー・セント・サイモンというのは、完全に架空の存在さ。そういう人物はいないし、いたこともない」

とシャーロックが言う。この時は私も「どういうこと?」と言う感じで、同じようにレストレード警部もホームズに対してやれやれという感じ(苦笑)。

 

でも結局は全てホームズが合っていましたね!

にしてもイギリス屈指の貴族と結婚するか、好きな相手でさらにお金持ちになった人と結婚するか、どっちの相手も羨ましすぎるな。

パパは怒りそうだけど笑。好きな相手と結婚するのが一番!

まあでも上から目線のサイモン卿もちょっと可哀想だけどね。

 

緑柱石の宝冠

ある銀行の頭取が高貴な方から担保として受け取った宝石。紛失すれば国家問題となる。銀行に置いておくのが心配になったため、自宅に持ち帰るがー!?


自宅に持ち帰らない方がよくない!??と思ってしまった。

セキュリティの問題もあるだろうし、何より自宅で紛失したら完全に自分の責任になるじゃんね。まあ頭取だからどこで紛失しようと自分の責任にはなるだろうけど、自分個人や自分の家族の責任にはならなかったのに…。

かねてからのぼくの信条のひとつに、“ありうべからざることをすべて除去してしまえば、あとに残ったものが、いかにありそうもないと思えても、すなわち真実である“、というのがあります。

 

橅の木屋敷の怪

家庭教師の職を探していたヴァイオレット・ハンターは、相場よりもかなり高い給料を提示される。だが、髪を切ったり指定の服を着なければいけないという条件付きでー。この職を受けてもいいかホームズに相談に行きー。


相場よりも高給な場合は絶対裏があるよね。

でも最初はそれが分からないので、一体ハンター嬢の身に何が起こっているのかハラハラドキドキしてしまう。にしてもハンター嬢はすごく勇敢だと思う。私だったら怖くて何もできないかもしれないな〜。

にしても実の父親なのにひどすぎるよね。まあ実の親子だろうが血がつながっていなかろうがひどい人はひどいからね。

 

おわりに

12編あるため、513Pとなかなか分厚くなっている。でも1話大体50Pないくらいでサクサク読める。長編よりも短編の方が好きかもしれない。

ホームズはかなり昔に読んだから自発的には内容を思い出せなかったのに、読んでいるとあら不思議!なぜか犯人が分かってしまう!

理由はよく分からないけど犯人は知っている!すごい!もしや天才!?

ではなく…ただただ読んでいるうちに記憶が蘇っただけだというね。

人って忘れていてもきっかけがあれば思い出せるんだな、ということが分かりました。


解説で出てきた人々と本

シャーロック・ホームズの復活 ジュリアン・シモンズ


ミリオンセラー作家

エドガー・ウォーレス

知らない人だった!でも当時売れに売れまくったらしい。キングコングの脚本を書いたことで有名。


黄金時代

アガサ・クリスティー

ドロシー・L・セイヤーズ

F・W・クロフツ

他の感想はこちら!

oljikotoushi.hatenablog.com

oljikotoushi.hatenablog.com