文学系心理士の自己投資ブログ

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文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

マインドフルネスについて!

マインドフルネスについて!

最近マインドフルネスに興味があって、勉強しようと思っていたら本屋さんで平積みされてるのを見つけてびっくり!


こちらの「頭を「からっぽ」にするレッスン

「マインドフルネスを試してみたい人にはパーフェクトな入門書だ」とビル・ゲイツ絶賛していたみたい。巷でも流行ってるのに驚いた!軽く読むなら読みやすそうだな〜と思う。


マインドフルネス瞑想を由来とした方法で、心理療法の「第3世代」と言われる比較的新しく確立されたやり方。でもうつ病だったり不安障害だったり幅広く効果があると言われている。認知療法の中には色んなやり方があるので必ずしもマインドフルネスのみをやらなきゃいけないわけではないと思うんだけど、多分イメージしやすくて取っつきやすいから流行っているのかな〜って感じる。特に日本人には瞑想ってイメージしやすいと思う。

いまここ」に集中するっていうメッセージも分かりやすいし、現代を生きている人たちって何かしら常に考えてることが多いから(スマホを常に見るのも)、「いまここ」に集中するのって簡単そうでなかなかできないんだよなあ。無駄に心配してしまうことが多いよね。


買いたいな〜と思ってるのはこのあたり。大元となるジョン・カバットジンの本とジョンも絶賛していてワークブック形式で分かりやすい本。またそのうち買ってみようと思ってる。

ちなみに「」の4作品目「」も分かりやすくまとまっているよ。

【荻原規子】薄紅天女

荻原規子紅天女

やっと荻原先生の勾玉シリーズ3部作全部読めたよー!!予想通り最高だった!やっぱ荻原先生の描くファンタジーが好きだな〜ってしみじみしたよ。

あらすじ

東の坂東の地で、阿高(あたか)と同い年の叔父・藤太(とうた)は双子のように育った。だが阿高には出世に秘密があり、二人は離れ離れになってしまう。藤太は阿高を追うことにするがーーー?一方、長岡の都では物の怪が跳梁し皇太子にも影響を及ぼしていた内親王である皇女・苑上(そのえ)は兄である皇太子のために自分も力になりたいと考えていたが、都から離れるように言われてしまう…。少年と少女が出会った時物語は変化し始めーーー!?

 

読んでみて

この作品の本に載っているあらすじってかなり全体的なあらすじを描いてるから、読む前にそこを読むとネタバレになっちゃうの。それが嫌だからあらすじを全く読まずに読んでいたら、「あれ?主人公が男の子二人??可愛い顔ってなってるから実は女の子だったり?」って最初は考えちゃってました。

だって勾玉シリーズってみんな主人公女の子だったし、やっぱ荻原先生が描くのは素直だけど芯が通ってる「女の子」って思ってたから、主人公が本当に「男の子」ってわかった時はちょっとショックだった笑。

でも勾玉シリーズと似ている「風神秘抄」も主人公は男の子だったけどかなり好きになったことを思い出して、なんとか納得させたよ。実際読み進めてみたらどんどんのめり込んでいってすごく夢中になったし、なんだかんだ途中からは女の子視点でも描かれていたし。でも最初は本当に男の子ばっかりだった!笑。

物語の時代背景

歴史の舞台としては奈良時代から平安時代にかけて桓武天皇の時代。「泣くよウグイス平安京」のあたり。歴史上の人物として桓武天皇平城天皇嵯峨天皇藤原仲成藤原薬子坂上田村麻呂アテルイがあたり出てきて、名前は知ってるけど具体的にはけっこう忘れていたので調べつつ読んでたよ。久しぶりにこのあたりの歴史を思い出した。この作品としては平城天皇嵯峨天皇が良い感じに終わるけど、歴史的にはそうじゃないから、その辺りは悲しくなったな〜

仲成とレアンドラ

そして面白かったのは藤原薬子藤原仲成が同一人物になっていたこと!女の子だけど男の子の格好をして登場していて、雰囲気としては「西の善き魔女」のアンドラすごくイメージがかぶった!西洋系ならレアンドラ和風系が今回の仲成なんじゃないのかな〜。ただどうしても今作は昔の時代が土台だから女の子が堂々と自由に動くことができないのが残念だった男の子の格好をしないと動けないのは悲しいよね。それに苑上も本来なら自分の姿を男に見せちゃダメだし、自分も男を見ちゃダメなんてすごく窮屈だと思う。内親王として生まれてものすごく上の地位にいるのに女の子っていうだけで微妙な立ち位置で逆にその地位のせいで生きづらいなんて辛いな〜と思う。天皇になるのも大変かもしれないけれど、何者にもなれないのも大変

更級日記

モチーフとなった「更級日記」も作者の名前が菅原孝標女(むすめ)であり、本名が分からないこと自体がその時代の女性の扱われ方を表現してると思う。この表記ってひどいと思うよ。だって夫か父親の所有物ってことじゃんね〜。だから苑上が一度は死のうと思って外の世界に飛び出して行った後に、また元の世界に戻るのは辛かったのは当たり前のように思う。やっぱり人間って生きている実感がないと辛いよ。お金持ちで地位があってもそれを自由に使えないなら意味ないからね。

ただ拐かすっていう結婚の仕方ちょっと物騒だな、と思った。でも父親が絶対だと反抗するためにはそれくらいしないといけなかったのだろうな、とは分かるけどね。でも本当に拐かす結婚の仕方もあるから、ちょっとそれを連想してしまって怖くも感じた。

阿高と藤太

阿高と藤太の友情は絶対で、白鳥異伝」遠子と小倶那の関係性と似ているように感じた。でも阿高と藤太は友人関係だしずっと仲間っていうのが男女の関係とは違っている。一貫して藤太は阿高のことを思っているし、阿高も藤太がいたからこそ自分を保つことができていた。やっぱ友情っていいな〜と思わせられたよ。同じく広梨と茂里との友情も絶対で、命をかけてついてきてくれる仲間がいるってすごいよね。友達のために付いてくるっていうのが「指輪物語」のホビットたちを思い出させたよ。そういう友情作りたいな〜〜〜ってしみじみ思う。

藤太と千種

初めの方からカップルだったのはこの二人だけで、でもすぐ離れ離れになっちゃったのだけど、藤太が生きるか死ぬかの時に千種が出てきた場面が本当に泣きに泣けた。作中でも最初の場面以外は千種が全然出てこなかったから、何をしているのか分からなかっただけど、藤太のために機織りをしながら祈ってたなんて!めちゃ健気だよね。最初の方でけっこう呆気なく人が死んだりしたので、藤太のこともどうなるかハラハラしていて。でも千種が出てきたことでホッとできた

苑上と阿高

このカップルは本当にカップルになる?!と思っていたのだけど、最後の方に苑上が阿高と一緒に死のうとするのって史上最強の告白だなって思った!このシリーズって全体的に愛が重い笑。だからその後苑上がけっこうあっさり引こうとするのに逆にびっくりしたよね。でもまあそれで終わるはずがなく…笑。最後はうまくまとまって本当によかった!ちゃんと竹芝伝説になってよかったよかった!

最後に

いつものように荻原先生の描く作品は登場人物がみんな魅力的で!敵も味方も関係なく魅力的なのね!それはみんなそれぞれ自分の意思を貫いて行動しているからこそ敵であってもなんか憎めない。史実では悲しいことになっちゃうキャラクターもいるけど、でもみんな好きだしみんな幸せになって欲しいと思う。

この作品はあんまり今までの勾玉とはあんまり繋がってなかったのはちょっと残念には感じたかな。勾玉シリーズはどれも好きなのだけど、一番好きなのは「白鳥異伝」かなあ。遠子が小倶那を倒そうとするために追うっていう関係がなかなかないし、最後どうなるのかすごくハラハラしてみてたんだよね。でもどれも好きです!荻原先生の本も着実に読んでいるのでまたどんどん読んでいきたいよ思う!

ちなみに古事記をちゃんと読みたくなったのでこの本を買ったよ。また読んでいこうと思う!

 勾玉シリーズと似ている「風神秘抄」についてはこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

 

【トリイ・ヘイデン】機械じかけの猫

トリイ・ヘイデン】機械じかけの猫

トリイ・ヘイデン長編小説!トリイといえばノンフィクション作家だけども本作はフィクションで、普段のトリイが描く本とはまた少し違ってて新鮮だった!

あらすじ

自閉症と診断されている9歳の少年・コナー猫のぬいぐるみを常に抱きながら独特の言葉を話していた。両親は精神科医であるジェームズのクリニックにコナーを連れてくるが、コナーと接するうちにジェームズは本当にコナーが自閉症なのか疑いを持ち始める。コナーの母親のローラ有名な小説家で、ローラはジェームズに自分の空想の世界を話すが、それはローラにとっては現実でありー?!

 

読んでみて

トリイ・ヘイデンのことは本当に昔から好きでノンフィクションの本はほとんど読んだし、繰り返し読んだりもしているのだけど、小説はあんまり読んだことがなかったけどすごくよかった!!

トリイの経験から書かれてる部分と小説のようなフィクションの世界入り混じっていてなかなかにおもしろかった。どっちかというとファンタジーの色が濃いかなとは思う。ノンフィクションだとどうしても元々の中核の部分を深掘りすることは難しくなっちゃうのだけど、これは小説なのでコナーの謎についてしっかりオチもあって、謎の全貌が解けるのはやっぱりすっきりする。

コナーの描写だったり、ローラの幼少期の話などはトリイが多くの子どもや親たちと関わる中での経験から描かれていると思うのでリアリティはすごくあった。

自閉症じゃないのに自閉症のようになってしまうくらい傷つき自分の殻に閉じこもっているコナーのことを考えるととても悲しいし、トリイの代わりとして描かれている精神科医のジェームズ様々な悩みを抱えていてリアルだった。相談される側ってうまく対処できてるように思われがちだけど、実際にはそんなことない。もちろん支援できないほどの問題を抱えているのは問題だけども。普段のトリイの作品の中でもトリイの悩みや不安が赤裸々に描かれていてそれが本作でも踏襲されている。今思うとそうやって自分の不安や悩みや失敗なんかを本に描けるってすごいことだよな、と思う。どうしてもそういうところ描くのって怖くなったりするじゃん?でも悩みながら関わっていっているからこそ少しずつ心を開いてくれるわけだし、失敗したり行き詰まることでまた新たな視点が見えてきたりするんだよね。

ファンタジーとノンフィクションの部分が混ざり合っていておもしろい作品だと思う。特に最後の最後でそうなるのね!と読者に思わせてくれるのも良い。

 

↓ネタバレあり↓

 

そこで話は終わるので、実際はどういうことなのかはっきりしないのだけど、ローラは妄想してたのでもなんでもなくて、違う世界とリンクしていたこと、またはローラが作り上げた世界が実際に形を持っていたことが分かる。

 

 

ローラみたいな子どもはよくいるけど、それが本当にイマジナリーフレンドなのか実際に存在するのかって今の科学じゃわからない。だからどっちが真実かをを考えるよりはイマジナリーフレンドに夢中になるぐらい現実には夢中になれないってことを考えた方が良いんだよね。

私も子どもの頃はよく空想して楽しんでたのでローラの気持ちがよく分かったよ。最近マインドフルネスに興味があるのだけど、そういう空想する人はマインドフルネスとはかけ離れてるんだなあと思う。どっちがより良いかってよりは時と場合によって使い分けれると良いのかなって。自分的には空想の世界に浸るのは楽しかったからそこから完全に抜け出すのは嫌だなって思うもん。地に足をつける時空想の世界に浸る時とでコントロールできると良いのかな。普通の大人ってそれができてるのかな〜?

【JKローリング】ハリー・ポッターと呪いの子

【JKローリング】ハリー・ポッターと呪いの子

やっとハリー・ポッターの続編を読んでみたよ。劇の脚本なので普通の小説とは違って基本的に会話ばかり。テンポよく読めるけど情景とかは浮かびにくいかな。

あらすじ

ハリーたちヴォルデモートと戦ってから19年後。日常は戻り、ハリーたちは自らが親になっていた。ハリーとジニーの子どもであるアルバスは、スリザリンに入ることとなり、ドラコの息子であるスコーピウス友情を育んでいく。だが、『ハリー・ポッターの息子』という重荷アルバスを苦しめーーー。そんな時、逆転時計が見つかったという噂が流れ、アルバスとスコーピウスは巻き込まれていきーー?!

 

読んでみて

本当に今さら。出た当時から買いたかったのだけどその時はお金もなくてなかなか買えなかったのだよね。久しぶりにこの本と出会えたので読んでみることにしたよ

ハリーハーマイオニーロンダンブルドアマグゴナガル先生スネイプマルフォイ...久々にみんなに会えたのはよかった!改めて本編も読み直してみたいな〜と思ったよ。子どもの頃とは違う感想を持ちそうだし自分がどう感じるか興味深いから。

ただストーリーとしてはそんなにって感じですね笑。まあハリーたちが好きだから満足できたけど、この作品だけではそんなに面白くないよねって。

テーマパークで観る独自のオリジナル作品的な感覚がある。実際、劇で上演するために作られたものだから、ちゃっちいと言えばちゃっちい。

もしこんな世界だったら〜?!っていう世界線を提示してくれるのはファンとしては嬉しいけど二次創作っぽくてそこまでのめり込めない。ここからまた物語が展開してくならおもしろいけど

スネイプとの会話とか胸熱なところはあったけど、まあある意味妄想みたいな感じだからね。実際のスネイプはもういないのだから。

でも読めてよかった!ハリーやマルフォイの子どもたちは可愛かったし、昔はハリーたちも大人に黙って色々してたけど大人からしたらマジで迷惑だったんだなって感じた笑。私もその頃は子どもだったし児童書だったから違和感なくみてたけど大人に相談して!!って思っちゃうよね。

こう思うのも自分がちゃんと大人になっている証拠なんだろうけど。

【浅田次郎】憑神

浅田次郎憑神

映画にもなっていて有名な作品!なんとなーく話は知ってたのだけどオチは知らなかったので、「最後はどうなるんだろう?!」とドキドキしながら読めたよ!

 

あらすじ

時は幕末、処は江戸貧乏御家人別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった! 

 

読んでみて

知らず知らずに拝んだ神社がなんと三巡神社(みめぐりじんじゃ)で、貧乏神から始まって疫病神、そして最後は死神もやってくる!というなんとも可哀想な話。手を合わせてもとんと願いを叶えてくれない神社も多いのに、ここの神社はすぐに願いを叶えてくれるという働き者

ただそんな気もなかった彦四郎は、困ったことになってしまう。というかこの神社に自分からわざわざ拝む人なんて滅多にいないだろうし、そもそもどういう経緯でできたのか気になる。こんなに効果があるならそりゃ噂が立って藪に隠れるようになるよ

最初はコミカルな感じでコメディっぽくて、最後までこんな調子でいくのか?!さすがに3回似たようなこと繰り返すのは微妙では?とか色々思っていたら最後は彦四郎がすごく凛々しくなっていってびっくりした!

ただただ出世お金を願っていた彦四郎が自分のすべきことを見つけてそこに命をかけるという成長がすごい。

幕末の時代だから色んな生き方を選ぶ人がいる中で、彦四郎がしたことは彦四郎にとっても新しく作る国にとってもちょっともったいないような気もする。でも新しい時代に追随する人もいれば古い時代にそのまま残る人もいてもいいのかもね。彦四郎の言ってることはちょっと屁理屈っぽく感じるけど、何百年も続いていて当たり前だと思っていたことが覆ったら、すぐに適応できる人なんてそんなに多くないんだと思う。ただ多くの人はなんとなく流されていつの間にか慣れていくだろうけど、彦四郎みたいな人間はそこで自分をごまかせないんだろうなあ

幕末ってそんなに好きじゃなかったのだけど、また改めて調べたりしてるとおもしろいのかなあと思ったり。ただ歴史ってもう決まっていることだからこそちょっと悲しくなるよね。

【ムーミン】ムーミン谷の十一月

ムーミンムーミン谷の十一月

ムーミンが前から好きなのだけど、小説ちゃんと全部読んだことなかったので、最近ムーミンを読み始めてるよ。子どもの頃ムーミンの存在をあんまり知らなくて読んでなかったんだよね。

あらすじ

まっ白な雪にとざされて、長い冬眠に入る前のムーミン谷の十一月...人恋しくてムーミンに集まってきたフィリフヨンカホムサヘムレンさんスナフキン、そしてミムラねえさん。ところが、心をなごませてくれるはずのムーミン一家は旅に出ていて...

 

読んでみて

ムーミンシリーズの最終巻。読みながらいつムーミンでてくるんだ?!ソワソワしてたんですが、だんだん、「あっこれ本当に全く出てこないやつだ!」と気付いてからは物語に集中できるようになった笑。

それまではムーミンたちに早く会いたくてソワソワしてたの。ムーミンたちに会いたかったから会えなかったのは残念だった。物語としてはムーミンも出てこないし、堅苦しいキャラが多くて子どもの時なら挫折してたかもな〜と思ったり。でも大人になった今だからこそ彼らの気持ちがすごく分かって心に残ったフレーズとも出会えたよ。

特にフィリフヨンカ自分に似てるなあと思って見ていた。先のこととか色んなことを考えすぎちゃって不安になってるフィリフヨンカスナフキンミムラねえさんからしたら、起こってもないことに悩むフィリフヨンカは理解できないムーミンたちもそうだけど、今目の前のことに集中していて、そのことについては怒ったり泣いたり怖がったりするけど、起こってないことに対してはそんなに煩わされない目の前のことを精一杯生きてるから、起こってもないことに煩わされる余裕がないのかもしれない。でもそっちの方が人生楽しいよね。


ミムラねえさんはさっぱりしていて自分をしっかり持っていて、その生き方がうらやましい

夜になれば寝そべって、流れていく水をながめるのもいいものだわ。思いっきり走ってみるのも、赤い長ぐつをはいて、ジャブジャブ沼をわたるのも気持ちがいいものだわ。からだをまるめて、屋根の上の雨の音に、じっと耳をすますのもいいものよ。たのしくすごすって、ほんとにわけのないことよ。

すごく自由でうらやましい。

 

フィリフヨンカもちょっとずつ変わっていくのだけど、その中でもすごく心に残ったところ

フィリフヨンカは、年がら年じゅう、夜がきらいでした。なにがやだといって、真っ暗やみを見ているぐらい、いやなことはありません。たったひとりで、底なしの穴の中に、ぐうんと落ち込んでいくような気がします。

でも今夜は、階段に出ると、立ちどまって、じっと暗やみのほうにむかって、耳をすましました。スナフキンが、テントの中でハーモニカをふいていました。消えいるようにかすかに、夜の底から流れてくる美しいしらべでした。フィリフヨンカは、人も自分も気がついていないけれど、根は音楽好きでした。フィリフヨンカは、こわいのをわすれていました。気がつけば、ぞっとしたでしょう。台所のあかるい光をせなかにあびて、ひょろ長いフィリフヨンカのすがたが、くっきりうきだしているのです。暗やみの中にひそんで、おっかない連中が、えものをねらっていたら、さあ、つかまえてくださいといっているようなものです。でも、なにも起きませんでした。

フィリフヨンカは自信がなくって人付き合いもうまくなくって相手にどう思われるかを気にして自分は正しいしちゃんとやってることを認めて欲しくて...とにかくすごく生きづらそうなの

ムーミンたちはのびのびしていて変なことに頓着せず、ありのまま自分らしく生きてる。フィリフヨンカは現代の人って感じで、ムーミンたちはきっとトーベが育った島での生き方なんだろうなあと感じた。フィンランドの島の自然の中でのびのび育ったトーベ。大人になってからも島を愛したトーベうらやましいなあと思う。そういうところで自由にありのままに生きてみたい今の世界ってごちゃごちゃしていて、お金とか地位とか職業とか学歴とかそういうのに縛られているし、誰も彼も自分じゃない何かになろうとしてる

だからこそミムラねえさんのありのままの自分に誇りを持ってる言葉にハッとさせられる

「で、どうしてちがっていなくてはいけないの?」と、ミムラねえさんがききました。「ヘムレンさんは、いつになってもヘムレンさんで、ヘムレンさんには、ヘムレンさんに起きるようなことしか起きないんだわ。そして、ミムラのわたしには、ときどき、おそうじをサボって、飛びたしちまうことがあるってわけ。」ミムラねえさんは、大声をあげて笑いながら、ひざをたたきました。

「あたな、いつも、おんなじでいたいの?」と、フィリフヨンカが、ふしぎそうにたずねました。

「もち、そうよ。」ミムラねえさんは答えました。

最後に、心に残ったスナフキンの言葉を

スナフキンはうしろからさけびました。あんまり、大げさに考えすぎないようにしろよ。なんでも、大きくしすぎちゃ、だめだぜ。

大げさに考えすぎずありのままを受け入れる。マインドフルネスっぽいなあと思ったり。ありのままを受け入れて無駄に先のことを心配せず、今の自分を受け入れて自由に生きるって簡単そうに見えてなかなかできない。まず自分のしたいことがちゃんと分かってるのもすごい。

【本】8月に読む本

8月に読む本

今さら!ながら!8月に読みたい本を紹介!

あとちょっとだけど読めるといいなぁ〜。でもここに書いてないのも読んでるという笑

 

 

宮部みゆき作品

黒武御神火御殿

クロスファイア

淋しい狩人 これを読んだら家にある宮部みゆき作品は全部なくなるのでまた買い足さなきゃ!

 

紅天女 荻原規子

ずっと読む読む言ってる作品笑。本が分厚くてなかなか持ち歩けなくて読めないんだよね。

 

よその子

トリイ・ヘイデンもまた全部読み直したくて、読んだのはもう結構前だから今読むとまた感じ方が変わってそうで楽しみ。

 

七人の魔法使い

ダイアナ・ウィン・ジョーンズハウルの動く城を読んですごく好きになって読んでみたかったんだよね。たくさんの本を書いてる方なのでちょっとずつでも制覇していきたいなあ。

 

ワトスン君、これば事件だ!

家にあったから読んだ本。誰の本は分からない笑。

 

アンの青春 モンゴメリ

アンの青春は、赤毛のアンシリーズをなぜか読んだことなくて。今さらだけど女の子のバイブルらしいので読んでみようと思って。

 

憑神 浅田次郎

浅田次郎も好きなんだよね。時代劇ものが多いのも良い。でも浅田次郎制覇しようとしたらかなり大変そう...!