文学系心理士の自己投資ブログ

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【ムーミン】ムーミン谷の十一月

ムーミンムーミン谷の十一月

ムーミンが前から好きなのだけど、小説ちゃんと全部読んだことなかったので、最近ムーミンを読み始めてるよ。子どもの頃ムーミンの存在をあんまり知らなくて読んでなかったんだよね。

新装版 ムーミン谷の十一月 (講談社文庫) [ トーベ・ヤンソン ]

価格:726円
(2020/9/2 17:39時点)
感想(6件)

 

あらすじ

まっ白な雪にとざされて、長い冬眠に入る前のムーミン谷の十一月...人恋しくてムーミンに集まってきたフィリフヨンカホムサヘムレンさんスナフキン、そしてミムラねえさん。ところが、心をなごませてくれるはずのムーミン一家は旅に出ていて...

 

読んでみて

ムーミンシリーズの最終巻。読みながらいつムーミンでてくるんだ?!ソワソワしてたんですが、だんだん、「あっこれ本当に全く出てこないやつだ!」と気付いてからは物語に集中できるようになった笑。

それまではムーミンたちに早く会いたくてソワソワしてたの。ムーミンたちに会いたかったから会えなかったのは残念だった。物語としてはムーミンも出てこないし、堅苦しいキャラが多くて子どもの時なら挫折してたかもな〜と思ったり。でも大人になった今だからこそ彼らの気持ちがすごく分かって心に残ったフレーズとも出会えたよ。

特にフィリフヨンカ自分に似てるなあと思って見ていた。先のこととか色んなことを考えすぎちゃって不安になってるフィリフヨンカスナフキンミムラねえさんからしたら、起こってもないことに悩むフィリフヨンカは理解できないムーミンたちもそうだけど、今目の前のことに集中していて、そのことについては怒ったり泣いたり怖がったりするけど、起こってないことに対してはそんなに煩わされない目の前のことを精一杯生きてるから、起こってもないことに煩わされる余裕がないのかもしれない。でもそっちの方が人生楽しいよね。


ミムラねえさんはさっぱりしていて自分をしっかり持っていて、その生き方がうらやましい

夜になれば寝そべって、流れていく水をながめるのもいいものだわ。思いっきり走ってみるのも、赤い長ぐつをはいて、ジャブジャブ沼をわたるのも気持ちがいいものだわ。からだをまるめて、屋根の上の雨の音に、じっと耳をすますのもいいものよ。たのしくすごすって、ほんとにわけのないことよ。

すごく自由でうらやましい。

 

フィリフヨンカもちょっとずつ変わっていくのだけど、その中でもすごく心に残ったところ

フィリフヨンカは、年がら年じゅう、夜がきらいでした。なにがやだといって、真っ暗やみを見ているぐらい、いやなことはありません。たったひとりで、底なしの穴の中に、ぐうんと落ち込んでいくような気がします。

でも今夜は、階段に出ると、立ちどまって、じっと暗やみのほうにむかって、耳をすましました。スナフキンが、テントの中でハーモニカをふいていました。消えいるようにかすかに、夜の底から流れてくる美しいしらべでした。フィリフヨンカは、人も自分も気がついていないけれど、根は音楽好きでした。フィリフヨンカは、こわいのをわすれていました。気がつけば、ぞっとしたでしょう。台所のあかるい光をせなかにあびて、ひょろ長いフィリフヨンカのすがたが、くっきりうきだしているのです。暗やみの中にひそんで、おっかない連中が、えものをねらっていたら、さあ、つかまえてくださいといっているようなものです。でも、なにも起きませんでした。

フィリフヨンカは自信がなくって人付き合いもうまくなくって相手にどう思われるかを気にして自分は正しいしちゃんとやってることを認めて欲しくて...とにかくすごく生きづらそうなの

ムーミンたちはのびのびしていて変なことに頓着せず、ありのまま自分らしく生きてる。フィリフヨンカは現代の人って感じで、ムーミンたちはきっとトーベが育った島での生き方なんだろうなあと感じた。フィンランドの島の自然の中でのびのび育ったトーベ。大人になってからも島を愛したトーベうらやましいなあと思う。そういうところで自由にありのままに生きてみたい今の世界ってごちゃごちゃしていて、お金とか地位とか職業とか学歴とかそういうのに縛られているし、誰も彼も自分じゃない何かになろうとしてる

だからこそミムラねえさんのありのままの自分に誇りを持ってる言葉にハッとさせられる

「で、どうしてちがっていなくてはいけないの?」と、ミムラねえさんがききました。「ヘムレンさんは、いつになってもヘムレンさんで、ヘムレンさんには、ヘムレンさんに起きるようなことしか起きないんだわ。そして、ミムラのわたしには、ときどき、おそうじをサボって、飛びたしちまうことがあるってわけ。」ミムラねえさんは、大声をあげて笑いながら、ひざをたたきました。

「あたな、いつも、おんなじでいたいの?」と、フィリフヨンカが、ふしぎそうにたずねました。

「もち、そうよ。」ミムラねえさんは答えました。

最後に、心に残ったスナフキンの言葉を

スナフキンはうしろからさけびました。あんまり、大げさに考えすぎないようにしろよ。なんでも、大きくしすぎちゃ、だめだぜ。

大げさに考えすぎずありのままを受け入れる。マインドフルネスっぽいなあと思ったり。ありのままを受け入れて無駄に先のことを心配せず、今の自分を受け入れて自由に生きるって簡単そうに見えてなかなかできない。まず自分のしたいことがちゃんと分かってるのもすごい。