はらだ有彩さんの「日本のヤバい女の子たち」に続いてこちらも読んでみました〜。
物語だと思い込んでいたら「日本のヤバい女の子たち」と同じ感じでした!
宇垣美里さんが帯の書評を書いているよ!
読んでみて
「日本のヤバい女の子たち」は日本の昔話や古典に出てくる女の子についてだったけれど、こちらは現在のアニメや映画や漫画に出てくる女の子たちについて書かれている。
そう!
女の子たち!
女が二人。
その二人の女の関係性について書いている。
ただ今回は作品を知らないとあまり楽しめなかったのが残念だった。作品を読んだり観てからの方が楽しめると思う。
アリスと花 花とアリス
映画「花とアリス」について。前日譚としてアニメもある。
残念ながらこの作品は見たことがなかったのでよく分からなかった。花とアリスの関係性って独特だな〜と思う。
イメージとしてよくある女子高生って実際にはそんないないと思う。
ロッテとルイーゼ ふたりのロッテ
ふたりのロッテ!!
ケストナーの作品を最近読んでいてこちらも読もうと思っていたところだった!
なのでちょっとネタバレをされてしまった苦笑。
残念!
でもアニメとか映画とかが多い中で児童書が入っているのは嬉しく感じる。
ミランダとアンドレア プラダを着た悪魔
プラダを着た悪魔はそんな好きじゃないのだけれど、たまに観たくなる映画。
別に仲良くなったわけではないけれど、人生に影響を受けて、さらにもうこの先会わなくても影響を受け続けることってあるよね。
なんか自分ばっかり影響を受けていると平等じゃない気がしてしまうけど。
アンドレアが自分の道を進んでいくのがいい。
みちるとはるか 美少女戦士セーラームーン
セーラームーン!!!
セーラームーンはみんな大好き。みんなの憧れ。
でも子どもの頃だったからかちゃんと物語は理解していなかった。
今作を読んで、みちるとはるかってそんな感じだったのか、と知った。
結構大変だったのね…。
一から観ようか迷い中だったのだけど、俄然観たくなった。
でも長いのだよね〜〜〜!
まりあとつぐみ TUGUMI
有名な小説だからか題名は知っていた。
でも読んでいてあんまり楽しくはなさそう苦笑。
多分、当時もそう思って読まなかったのだと思う。
でもちょっと大人になって、この関係性を知りたい、読んでみたい気もする。
ファデとルウルウ ファンション・ファデ
これは漫画なのだけど、なかなかにぶっ飛んでいてびっくりした!
ファデはフランス人だけれど、民俗学の父と一緒にアフリカに行き、アフリカで育ち、そこではルウルウという女の子の婚約者がいる。でもファデは勉強するためにフランスへ行き、一流デザイナーを目指し始める!
と色々詰め込まれている。
けど、なんか面白そう。
ファンション・ファデはジョルジュ・サンドの「愛の妖精」に由来するよう。
心に残った箇所
自分を決して裏切らない存在がいる。どれだけ身勝手でいても、関係性が変わっても、自分自身が変わってしまっても、決別することだけではない存在がいる。それはとても勇敢になれることだ。
(中略)
運命を続けなくてもいい。思ったとおりの形じゃなくてもいい。あなたが今も私のことを忘れないでいてくれるなら、それは何にも代えがたい。一人でいても一人ではない。私の心の土台は、全部あなたでできている。
知世とさくら カードキャプターさくら
知世ちゃん!!
アニメを観ていた時はまさか知世ちゃんがさくらを好きだなんで知らなかったよ…!
知世のさくらへの想いって何か二次元のキャラクターとかに向けられているのと同じ感じがする。
なんでなのか…。
やっぱよく分からない。
あと利佳と寺田先生のことも言及されているけれど、まさにその通り!
当時も「???」って感じだったけれど小学校4年生の子どもと先生が公然と付き合うのはヤバいと思う…。
フレッドとロランス わたしはロランス
こちらは「わたしはロランス」という映画から。
この映画は知らなかったのだけれど、彼氏であるロランスからある時「女性として生きたい」と言われ、フレッドは受け入れるけれど結局別れてー。
その後も一時的にくっついたり別れたりするらしい。
別れたりまたくっついたりするのは好きじゃないのであまり共感は出来なさそうだけども…。
心に残った箇所
些細な理由を見つけて、また会って、やっぱり噛み合わないことを確認して、ほんの少しがっかりして、トイレに行くふりをしてこっそり抜け出して、振り返り、振り返り、立ち去って。そしてまた数年後、口実を見繕っては「会わない?」とメッセージを送る。
その間隔が5年になり、7年になり、10年に、15年になり、いつか随分長く会っていないと気づく頃、思いがけずどちらかの計報 を知る ことにな るかもしれない。
いつも隣にいなくて も、二度とセックスしなくても、その死を看取ることができなくても、最後にどうやって別れたかを思い出して、記憶の中で交わした会話が微笑ましいものじゃなかったとしても、やっぱり私たち、今全てをリセットして最初からやり直しても、寸分違わずああなるだろう。
それを確認するためだけに、私たちは何十回も、何百回も、同じ景色を振り返るのかもしれない。
前斎宮と中将 我が身にたどる姫君
鎌倉時代に書かれた「我が身にたどる姫君」。
長編だけども面白そうで読んでみたくなってしまった。
前斎宮の自由さがすごい。
作者不詳らしいのだが、はらだ有彩さんのいう通り女性が書いたような気がする。でも女性だからこそ名前が残らなかったのか…。
志水由布子と倉田知世子 櫻の園
こちらは漫画。
1985年、女子校に通う少女たちの物語。
女の子から女の子への好きは異性の好きよりも軽んじられてしまうけれど、本当は大事にされるべきだよね。
「あたしがもっと小さくて女の子らしかったら 誰か好きになってくれるかな」と泣く知世子に、由布子は「男の子じゃなきゃだめ? あたし倉田さん好きよ あたしじゃだめかなあ」と言う。
ルイーズとテルマ テルマ&ルイーズ
映画「テルマ&ルイーズ」から!
題名は聞いたことが会って気になってはいたけれど観てなかった作品。
どんどん窮地に立たされていく二人。
でも最後の最後に!?
ネタバレが載っていたので読む前に観た方がいいよ。
でもラストを知ってより観たくなってしまった。ただ他の対処はできなかったのか?
菊子と妙 麒麟館グラフィティー
漫画から!
これもなかなか楽しくない話。DV男から逃げてきた女の子とそのDV男に惚れている女の子。ちょっと古い作品だからか設定が辛い…!
今ならもうDV男ってだけて距離を取るよね〜〜〜。
読んだら絶対イライラしそうだけどちょっと読んでみたい気もする。
枝織と樹瑠 少女革命ウテナ
ウテナーーー!!!
ウテナ好きなんだよね〜。
だけどウテナとアンシーじゃないのね!その二人についても知りたかった。
私、枝織のこと好きじゃなかったのだけど、こうやって読むとそういう気持ちもあったのか…とちょっと共感できる。でも嫌な子だと思ってしまう!
「何がジェーンに起こったか?」という映画も紹介されている。
本の中で心に残った言葉
だけど、もしかすると、名前をつけて掬い取ることのできる関係の方が、本当は少ないのではないか。既に存在している名前に属している関係だって、「すごくしっくりくる」から「どちらかというと当てはまる」まで、便宜上ひとつの言葉で呼ばれているだけではないか。ふと関係したあとで、差し当たり近しい名前を手探りで模索するとき、既存の言葉で充分に説明できる確率の方が低いのではないか。
そして、もしかすると、ハッピーエンドなどというものはこの世に存在しないのかもしれない。だってたった今生きているこの世界では、まだエンドが訪れていない。物語が最後のページを迎え、そのときに彼女たちが遠い場所にいたとしても、幸福でないと証明できる人は誰もいない。
笑って手を繋いでいなくても、
一緒にいられなくても、
歌い出すような気持ちじゃなくても、
どこにも記録されていなかったとしても、
終わったように見えても、
あなたに会ってしまった事実はなかったことにはならない。ハッピーエンドじゃなかったなんて誰も定義できないのだ。
ただ好きだと口に出すこと。
こんな世界で生きてられっか!と気づくこと。
構造を見破ること。
構造から抜け出して見つめ合うこと。
目の前のあなたを、あなただけを憎むこと。
いつまでも一緒にいたいあなたと、いつまでも一緒にいること。
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