吉川さんの作品を読んだのは初めてでした〜!
エッセイなのでサクサク読める。すごく共感できる部分もあり新しい発見もあって素敵なエッセイでした。
とにかく不妊治療のリアルにびっくり。
著者は「沼」と表現しているのだけれどまさにその通り。一度入ってしまうと次に成功するかも!と思ってやめれなくなる。年齢に制限があるからこそ一旦やめるということは妊娠を諦めるということになってしまう。
だから簡単には諦めれない。
それにお金の問題もある。つぎ込めばつぎ込むほどやめれなくなってしまうのはどんな分野でも一緒。
辛い。
そもそも吉川さんはそこまで強く思って不妊治療を始めたわけではなかった。でも「沼」にハマってしまった。
もっと強い気持ちを持って始めた人はより諦めきれないだろう。
自分にとっても人ごとじゃない話なのですごく勉強になった。卵子凍結とかも調べたりした。
でも高いのね〜〜〜。将来のことを考えればそこまで高いわけじゃないのだけど、どうしても子どもが欲しい!という熱意がない人間からすると高い。
でもいつか子どもが欲しくなるかも…という可能性は0ではないのでそう思うと高くないのだろうけども。
でもね〜〜〜。
まああんまり当事者意識が低いのだと思う。
不妊治療をしている方たちも自分が不妊治療をすると思っていた人はほぼいないと思う。避妊は大事!って言われていたのだから、避妊をやめれば自然と子どもができるはずって思ってしまうよね。すんなりできる人ももちろんいるだろうけど。
そして「流産あるあるすごく言いたい」という題のエッセイも書かれている。連載中も大変注目されたようで、そうだろうなと思う。
体験を丁寧に言語化されていてすごいと思った。客観視して感情を言葉にできるって本当にすごい。そしてそれを人に伝えるのってとても勇気がいると思う。
私そういうの苦手なので…。辛いことがあっても考えたくないと思ってしまうのだよね〜。職業心理士なのに(苦笑)。
NYガールズ・ダイアリーについても書かれてあって、ちょうど観ていたのでびっくりした!
またこのドラマの感想も詳しく書きたいと思う〜!
母との関係も共感できた。
ちょっと距離を取ってほどよい距離感になるといいよね。そして兄弟でも対応が違うのが面白い。個性が出るなと思う。
知らなかった祖母の名前。祖母の話はとても素晴らしかった。壮大な物語を読んでいるようだった。
彼女がどういう人生を歩んだのかとても気になる。そしてそういう人はたくさんいたのだろうな。
戦時中から戦後は本当に色々なことが起こったのだと思う。辛いことが多いから話せない人が多いのだよね。
コロナ禍のことも描いてあって、「そうそうこんな感じだった〜!」とちょっと懐かしくなった。ちょっと前のことなのに今はもう新型コロナウイルスがある生活が当たり前になりすぎていて。最初は非日常だったのに、それがいつの間にか日常になっていたんだな。