ファンタジー小説制覇のために!海外編の中で一番に気になっていたサブリエルを読んでみました!思っていた以上に面白くって夢中に!
↓ファンタジー作品海外編のまとめはこちらから↓
【中古】サブリエル―冥界の扉 (古王国記)/ガース ニクス、Garth Nix、原田 勝 価格:1,803円 |
あらすじ
故郷である古王国の隣・アンセルスティエールの学校で魔術を学んでいたサブリエル。ある時、父が姿を見せなくなり、父に何かが起こったことを知る。ネクロマンサーであるサブリエルは同じくネクロマンサーである父を助けに行くために冥界に入るがー?!
読んでみて
結構大人な内容も出てきて、「児童書なのに?!」と思ってたら実はティーンエイジャー向けの小説だったみたいで納得。主人公のサブリエルも18歳で学生の最終学年。もう子どもではないけれど大人でもない。大人になる途中の年齢で、親からも自立しなければならない。今まで父や学校に守られてきたサブリエルは父の失踪をきっかけに安全な場所から出なければいけなくなる。自立の物語だな〜としみじみ。ティーンエイジャーに読んで欲しい!
心に残った言葉を2つ。
「往く者が道を選ぶのか、それとも道が往く者を選ぶのか?」
父がサブリエルに伝える言葉が心に残る。
「すべての人にそしてすべての物には、死ぬべき時があることを忘れるな」
指輪物語と同じように旅の道程は大変。古王国は雪が降っていてサブリエルはスキーで移動する。凍えてしまうような寒さの中、狭くて長い階段を登ったり、敵から逃げたりしなければならない。辛すぎる!私はちょっと外にいるだけでも寒いって思ってしまうので、サブリエルみたいに耐えれないさそう。
サブリエルは父からほとんど何も知らされていなかったため、読者もサブリエルと一緒に謎を解き明かしていく。ちょっとずつ謎が解っていくのが面白い。でももうちょっと教えておいてもよかったでは?とおも思うけども、教えないのも決まっているのだろうか。
ちょっと大人っぽいダークファンタジーで、私がよく知っているファンタジーとはまた違っている。でもダレン・シャンとかデモナータほどドロドロはしていない。主人公のサブリエルはネクロマンサー。でも魔術でなんでもできるわけではなく、ベルの音色、口笛の音、集中力、体力、そういったものが必要で、少しでも気を抜くと大変なことになる。面白いのは7つのベル。使い方を間違えると冥界の奥深くに行ってしまったりして大変。サブリエルの体力も超人的じゃないし、悪役であるケリゴールがずっと怖い存在として描かれている。魔術があるから完璧なわけではなく、普通の人間とそんなに変わらなく描かれている。人間臭さが残っているというが。一方でケリゴールは人間味が全然ない。とにかくサブリエルたちは人間だからこそ、強大な敵には簡単には立ち向かえないのでこちらもずっとハラハラしっぱなしになる!
冥界に行くっていうのが面白くて、死の世界が当たり前になっているって不思議。本当のところはどうなのだろうか。
そういう不思議な世界観がありつつも、現代っぽく銃があったりして混ざっている。また、隣国のアンセルスティエールの上の方の人は魔術の存在を信じていなかったりするのもリアルに感じる。そのせいで現場は困ったりしてしまったりね。
1番好きなのはやっぱりモゲット!可愛い猫!と思いきやら実は猫じゃないし、サブリエルの父の時は違う姿形だったっていうね。アブホーセンの家も素敵で羨ましい。そういう家が欲しいな〜!
ネタバレあり!
あんなに可愛いモゲットがもう1匹増えてどうなるのかも見たい。ラストはやっぱりか〜と思ったのだけど、あれを作り上げた過去のアブホーセンたちがすごい!アブホーセンだけじゃないかもしれんけども。
ちょっと大人びた作品で思った以上に楽しめました!500Pくらいあったけど読みやすいし面白いし続きが気になるしであっという間に読めました!次巻も楽しみすぎる!!