NETFLIXでコロナウイルス関連の作品があるので紹介しようと思います。
「新型コロナウイルスをダイジェスト」
1つは「新型コロナウイルスをダイジェスト」という作品。
Coronavirus, Explained | Netflix Official Site
ダイジェストシリーズの1つで、他にも「こころをダイジェスト」「世界の今をダイジェスト」「性をダイジェスト」などがあるよ。
ドキュメンタリー作品で3話公開中。それぞれ20分くらいで簡潔にまとまっていて分かりやすい。
1.今おきているパンデミック
1では新型コロナウイルスがどんなウイルスなのかを説明してくれている。もちろんまだ不明な点も多い病だけれど、感染率や死亡率などから今まで起きたパンデミックと比較してどの立ち位置にあるものなのかを示してくれている。エボラのように罹患したからと言って必ず死に至るわけではないけれど、色んな人に感染しやすいのが特徴で、1918年のインフルエンザと似ていることが分かる。その時も結局自粛するしかなくて、でも自粛を解くとまた患者が増えていってしまったらしい。今も昔の事例と全く同じことをやっていて、どうして過去の事例を参考にできなかったのか…と思ってしまう。
今までも感染症は定期的に流行し多大な犠牲を出していたことを知ることができた。ペストくらいしかあんまり知らなかったので…。今回のことが起きるまでは感染症は一昔前の話や映画の中の話のように感じていた。MERSなどは知っていたけれど、日本では今回のように流行しなかったため危機感は持っていなかったんだよね。今の状態は1年前には誰も予想しなかった状態だし、言われても信じなかったと思う。でも専門家だったりビル・ゲイツはずっと警鐘を鳴らしていて、それを他の人たち(自分も含めて)が真面目に受け取らなかったんだな。
2.ワクチン開発レース
2ではワクチンについての基本的な情報や実際にワクチンとして完成するまでの過程を伝えている。
ものすごく勉強になったけれど、ほとんどのワクチンが大規模な治験までいかずに終わってしまうということがすごくショックだった。だってワクチンとして作られて最初の治験にも合格してたらもうかなりいいわけじゃん!なのにそこからが大変らしくて、そこまで頑張ったのに完成できないなんて悲しかった。もし以前の感染症の際に大規模な治験が終わっていたら今回のコロナウイルスのワクチンも完成までかなり短縮できたかもしれないらしくて、しっかりと感染症について向き合ってこなかったツケが回ってきたように感じた。目先の利益を考えがちだけれど、ちゃんと備えておくことが必要だったのだな…と。
3.不安と向き合う方法
3では不安についてどう向き合っていったらいいのか、実際にインタビュー形式で色々な人が出てきたりする。
直接人と出会えないのはストレスがある。只でさえ不安な状況なのに愛する人と直接あって助け合えないのは辛い。
呼吸法や歌うことを紹介したり、それぞれの人の過ごし方も伝えている。暗いニュースを見ることは不安を助長するから作品の中では「ニュースは1日1回でいい」と言っていて、確かにそうだよなと思う。不安な情報とは適度に距離を取ることが大事だと思う。
こころについてはこちらの「こころにダイジェストシリーズ」もためになる。マインドフルネスとかがいいのかな〜。
The Mind, Explained | Netflix Official Site
世界の今をダイジェスト
Explained | Netflix Official Site
「世界の今をダイジェスト」の「次なる伝染病」も勉強になった。
この作品はまだ今回のパンデミックが起こる前のもので、将来新たな病気が流行することへの懸念を伝えている。
これもダイジェストシリーズなので「新型コロナウイルスをダイジェスト」と同じ情報だったり同じ映像が使われていたりもする。コロナが起こる前なので、伝染病全般について幅広く教えてくれる。
特にSARSの感染が香港で広がっていった状況は怖かった。香港は世界中から色んな人が集まる場所で、そこで一気に広がったらしい。
衝撃だったのはトイレで下痢が換気扇を通じて部屋の階上の人たちにも感染したこと。換気扇ってそうなのか!?という衝撃。そして周囲のビルにも風を通じて伝わっていった。SARSくらい強い空気感染だったら家にいても感染するってこと…。怖すぎ。
あとニュースの映像で「これをテロと考えるのは〜」って言っているのも流れて、どの時もこうやって考えること一緒なんだなと。呆れるというか、そういう可能性を捨て切れないのも分かるけど、自然を甘く見過ぎているようにも感じる。
ハサン・ミンハジ 愛国者として物申す
この作品の中の「新型コロナでアメリカ崩壊」も興味深かった。
アメリカの現状を批判している作品。アメリカでは死者数が他国よりも増えたが、政府が2週間早くソーシャルディスタンスを運用していたら多くの人が助かったことを伝えている。どのタイミングで何をするかで人の命が左右されてしまう。政治ってそもそもそういうものだけど、非常事態では特に迅速さや初動の対応が重要になってくる。国のトップっていうのは非常時に強くないと務まらないよね。
医療品供給網についても言及していて、
「マスクは中国製、フェイスシールドも人工呼吸器も中国製、なんでこんなことに?」
とニューヨーク知事が言っているニュースが流れて、ハサンが
「アメリカは中国製なんだ」
と皮肉っている。
これって日本でも全く一緒だよね。だから中国での生産が難しくなるとマスクの供給ができなくなる。日本なんて食品も自国ではあんまり賄っていないから他国の状況が悪化するともっと大変な状態になるかもしれない。
また、牛肉の加工工場でコロナが大量発生しているらしく、ハンバーガー屋さんは肉不足、でも畜産業は加工ができなくて餌代がかかるから600万頭を殺処分するらしく、それもこれも効率化が根本の原因にあるらしい。トランプ大統領のことを「市民よりも企業を優先した」と批判していて、日本もそうだけど市民の命<経済活動っていう考えが強いよね。経済活動も大事だけど、感染が広がりすぎて死者も増えたら経済活動をしている余裕なんてなくなるのにね。これはアメリカについてだけど日本版も観てみたい。
あとこれはまだ観てないんだけども「パンデミック ー知られざるインフルエンザの脅威ー」も気になるので観ようと思う。ストレスにならない程度に情報を収集していきたい。