文学系心理士の自己投資ブログ

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文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

【セネカ】人生の短さについて

哲学の本を初めてちゃんと読みました〜。

ためになることがたくさん書かれていたけど、実践するのは難しそう…。

こちらはamazon unlimitedで読めました〜!

amazonすごい!

 

人生の短さについて

こちらは妹の夫に宛てた手紙だそう。

忙しい現代人の心に響くと思う。

悩んでいることって昔も今もそんなに変わらないんだと思うと不思議。

多忙は人間から有意味な時間を奪い、人生を浪費させて、短くしてしまいます。われわれは人生が短いと嘆きますが、それは、われわれが時間の無駄使いをしているからにほかなりません。多忙な生活から離れ、時間を有効に活用するすべを知ることによって、われわれは人生を長くすることができるのです。

 

ひとは、自分の財産を管理するときには倹約家だ。ところが、時間を使うときになると、とたんに浪費家に変貌してしまう――けちであることをほめてもらえるのは、唯一このときだけだというのに。

 

生きるということから最も遠く離れているのが、多忙な人間だ。

 

忙しい忙しいと思うけれど、それは時間を浪費しているからかもしれないなあ。

 

彼らは、遠い将来のことを考えて計画を立てる。ところが、先延ばしは、人生の最大の損失なのだ。先延ばしは、次から次に、日々を奪い去っていく。それは、未来を担保にして、今このときを奪い取るのだ。生きるうえでの最大の障害は期待である。期待は明日にすがりつき、今日を滅ぼすからだ。あなたは、運命の手の中にあるものを計画し、自分の手の中にあるものを取り逃がしてしまう。


耳が痛い。でも時間があってお金があればいつでもやるよ〜と思ってしまう苦笑。

でもお金は必要ないんですよね。

 

母ヘルウィアへのなぐさめ

よくこんなに書いたな!と思ってしまう。

でも昔はメールも電話もなかったから、一度にたくさん書いたのだろうね。しかもセネカは追放されてわけだし、母は心配だよね。

なかなか厳しいこと言うな、と思いつつもこんなに長くてしっかりした手紙をくれたら母も嬉しかっただろうな。

やや強がりっぽい感じもしなくはないけども。

学問は、あなたになぐさめを与えてくれることでしょう。学問は、あなたに喜びを与えてくれることでしょう。もし、学問があなたの心にほんとうにしみ込んだなら、悲しみは、二度と入り込みはしないでしょう。心配は、二度と入り込みはしないでしょう。根拠のない悩みがもたらす空しい苦しみは、二度と入り込みはしないでしょう。あなたがこれらのものに、あなたの胸を開くことはないでしょう。じっさい、あなたは、これら以外の心の弱さには、ずっと胸を閉ざしてきたのですから。  学問は、あなたの最も確かな守り手です。そして、学問だけが、あなたを運命の手から救い出せるのです。

 

心の安定について

悩める若者への助言。

その理想的な量とは、貧困に陥ることも、貧困から遠く離れてしまうこともない程度の量なのである。

 

じっさい、倹約なしには、どれだけの財産でも十分とはならず、どれだけの財産でも満足が得られないのだ。

 

贅沢を控えるすべを学ぼう。虚栄心を抑えるすべを学ぼう。怒りを静めるすべを学ぼう。偏見のない目で貧困を見るすべを学ぼう。つつましさを実践するすべを学ぼう。たとえ多くの人に恥だと思われようとも、自然の欲求は、安価な手段で満たしてやることを学ぼう。度を超えた望みや、未来の方ばかり見ている心を、鎖で縛るように押さえ込むすべを学ぼう。幸運の中にではなく、自分の中に富を探し求めるすべを学ぼう。

 

それゆえ、われわれは活動の範囲を狭めて、運命の矢が当たらないようにしなければならないのだ。だからこそ、追放などのさまざまな災難が、かえって救いになるときもある。軽い損害を受けることによって、重い損害を受けずにすむのだ。精神がまったく命令を聞かず、穏やかな方法で治療することができないときには、貧困や失脚や破産をうまく利用し、悪をもって悪を制しても、精神のためになる。

まあ確かに富を求めたら際限はないよね〜と思いつつ…。

もう少しないと贅沢さえできないな〜とも思う。


また、セネカの人生が興味深かった。追放されたり、また戻されたり、暴君ネロとして有名なネロの教育係になったり…。