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【アガサ】クリスマス・プディングの冒険「夢」

アガサ】クリスマス・プディングの冒険「

クリスマス・プディングの冒険の「夢」はディナーで言うと選り抜きの添え物一つになります!

↓本編はこちら↓ 

oljikotoushi.hatenablog.com

 

あらすじ

ポアロはお金持ちだが気難しいベネディクト・ファーリーに招かれる。彼は、自分が自殺する「夢」をみて困っていると話す。その後、ベネディクトは実際に銃で自殺してー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

読んでみて

ポアロは百万長者であるベネティクト・ファーリーに呼ばれるが、その理由が「夢」で見たことだとは!読者も驚くけれどポアロも驚きを隠せない。一体、ベネディクトは何をしたいのかー?狐につままれたようになったポアロだが、その後、本当にベネディクトが死んだことが分かる。オカルト的に考えれば、ベネディクトが心配していたように、自殺する夢を身過ぎたことが原因なのかー?オカルト的に考えれば。でももちろんアガサだし、ポアロなのでそんなことはない。屋敷の住人と話していく中で、ポアロは手がかりを見つけていく。

 


ネタバレあり!!

 


にしても最初のところで、

彼はほかにも風変わりな金満家を知っている。が、ほとんど十人が十人まで、どこかしら威厳があった。敬意を払わずにはおれない精神力といったものを感じた。たとえ彼らがつぎはぎだらけのガウンを着ていても、望んで着ていることが分かった。

 

もう答え言っている!!と言う感じですね。実際、他のアガサの作品でも億万長者は嫌なやつでも立派な人間として描かれているし、確か同じような作品があったような気もする。同じ本に入っている「二十四羽の黒つぐみ」も変装物だし、なんだかんだ変装物が多い。でも今は監視カメラもたくさん、スマホカメラもたくさんあるから、その時分からなくても後でバレそうだよね〜。骨格で分かるらしいし。現代にいたらアガサはどんな話を書いたのかなあ。にしてもこんな凝った真似しなくてもよかったし、そもそもポアロを巻き込んだのが間違いだったよね。

 


あと、最後の部分が興味深い。

「あんたが犯罪をおかしたら、どんなもんだろうな、ポアロ?あんたならきっと首尾よく逃げのてが打てると思う。しかしじっさい、犯罪なんてあんたには朝飯まえだろう……ということはつまり、勝負が見えてるから、はじめからやらんほうがいいってことだ」

「そいつはどうも。いかにもイギリス的な考え方だな」


ポアロが犯罪をおかしたらどうなるのか…。まあ、探偵物や刑事物でよくある題材だよね。にしてもこの「イギリス的な考え」ってのがいまいち分からない。分かるようで、でも言語化できるほどはイギリスのこと知らないんだよね〜。行ってみたいなあ。