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【阿津川辰海】紅蓮館の殺人

気になっていたミステリーを読んでみました!

あらすじ

高校2年生の葛城と田所は、勉強合宿を抜け出して大好きな作家・財田雄山の屋敷を見に行くこととする。その道中で、落雷による山火事が発生しーーー!?

 

読んでみて

2020年に数々のミステリランキングにランクインされていた本作。

続編である「蒼海館の殺人」も2021年に出版された。私としてはこちらに惹かれて読みたいと思ったところ、続編ということが分かって今作から読むことにした。

水に弱いんですよね〜〜〜。池とか見ると入りたくなる。前世は池に住んでいたのかも?!


読んでみた感想としては、思っていた以上によかった!

 

ワトスン役である田所くんの一人称で物語は進む。

最近の本って、探偵役とワトスン役が絶対いるのかな??最近そういうのが多い。まあそっちの方が描きやすいとは思うけれど。


主人公たちはなんと高校生で!

ちょっとびっくり。

名探偵コナンも高校生だけど笑。

高校生の言うことってそんな聞いたりする?って思ってしまう。

「屍人荘の殺人」は大学生だったけど、やっぱ大学生以上じゃないとあんまり説得力ないよね。

でも葛城くんは結構なお金持ち設定だし、キャラを濃いめに作りたい?

SFっぽい設定はないけれど、勉強合宿を抜け出したり、不運が重なったりとあんまりリアルではない設定が多い印象。

まあそうでもしないと現代でクローズドサークルを作るのは難しいよね。


設定はやや無理矢理だし、突飛なオチもあるけれど、全体的には楽しめました。

イムリミットがある中で事件を解かないといけないけれど、そもそも事件を解く必要があるのか?という部分も問題になってきて、

その辺りの葛藤はおもしろかった。


殺し方がなかなかエグいのは辛かった。ミステリーは好きだけれど、別に殺し方に残虐性は求めてないのだよね。残虐だとちょっと落ち込んでしまうので残虐じゃない方がいい。


次巻は自信がなくなった葛城くんに会えるみたいなので楽しみ。

次はどういうふうにクローズドサークルを作るのだろうか。