三人の双子ってどういうこと??
これってなぞなぞ??
と、読む前から題名に頭を悩ませていた笑。
あらすじ
エーミールのお話第二弾!でも初めての人でも読めるようにあらすじが簡単に説明されているよ!今回、エーミールは教授に誘われて別荘地へ。そこで軽業をしている双子に出会うがー!?
読んでみて
最初はそんな事件も起こらず、成長したエーミールが教授やグスタフたちと再会する。
でもエーミールには悩みがあった。
それは大切なお母さんがイェシュケ警部と結婚してしまうことになったのだ!
お母さんのために自分が頑張って働いて楽させてあげるんだ!ずっと一緒に暮らすんだ!と思っていたエーミール。
なんて健気。
それなのに自分よりも稼ぐことができてお母さんを守ることができる大人が現れる!
いいことじゃん〜。自分の人生を歩めれるのに!と思ってしまうけど笑。
お母さんがいてくれるだけでよかったけれど、お母さんのためにエーミールは自分の気持ちを隠して結婚を支持する。
じゃあうまいこといくな、と思っていたら!
なんと母はエーミールのためにイェシュケ警部と結婚するらしい!
イェシュケ警部にちょっと同情してしまった…。
まあ好きじゃないわけではないし、好きなんだろうけどもね。
エーミールのためにっていうのが一番大きいらしい。
まあそんなものなのか??当時は女性が働ける仕事もそんなになかっただろうからね。
ちょっと落ち込み気味なエーミールだけど、教授に誘われて行った別荘地では思う存分に楽しむ。
最初はおばあちゃんやヒュートヘン、教授の両親もいたのだけれど、そのうちコペンハーゲンに行ってしまう。
その間はエーミールと仲間たちだけ。
いやー!
子どもだけで泊まるなんて楽しだろうな〜。
意外に平穏だと思っていたらやっぱり今回も事件が起こる!
別荘で父親と双子の子どもがやっている曲芸を見にいくこととなり、ふたごの一人と仲良くなったエーミールたち。
ところが父親はその子が成長したという理由で片割れの双子だけを連れて出て行こうとしていた!
置いていくなんでひどい!!
怒ったエーミールたちは策を考えるが…。
前回と比べてそんなにうまくいかなかったのが逆に面白かった。
それにオチが意外に「あっ、そういうことですか…。」という感じだった笑。
まあそれでも十分にひどいとは思うけども。
エーミールたちの冒険は読んでいてこちらもドキドキハラハラしておもしろい。
また、冒険が終わった後にも寄付を募るために色々するのが素敵だった。
おばあちゃんからエーミールへの助言。
あなたが母さんになにも言わないこと! 死ぬまで、なにも言わないこと。でも、そうするなら、にこにこしながらだまっていること! 悲しそうな顔なんか、しちゃいけない! どっちにするかは、あなたしだい。でも、ひとつだけ言っとくけど、あなたは年をとる。母さんも年をとる。これは、ロで言うほど簡単なことじゃないのよ。あなたは、二、三年でふたり分のお金をかせげるようになるかしら? もしできるとしても、どこで?ノイシュタットで? むりですよ、エーミール。いつかはあなたも、家を出なればならなくなる。どうしても出なければならないということはなくても、 やっぱり出るべ
きときは来るのよ!
そうなったら、母さんひとり。 息子はいない。
つれあいもいないたったひとり。まだあるわ!あなたが十年かそこらして、結婚したらどうなる?
親と若い奥さんがひとつ屋根の下に住むというのは、なかなかむつかしいの。わたしはよく知っている。経験があるからね。いちどは、奥さんとして。もういちどは、母親として」
おばあさんは、森ではなくて、過去をひたと見つめるようなまなざしになった。
いや〜本当そうですね。
でも子ども向けの本で子どものエーミールに言うのは酷な気もするけどね。
エーミールは子どもだけど、おばあちゃんはエーミールのことを一人前の個人としてちゃんと扱っているんだなあ。
今回もおもしろくって楽しくって心温まる作品でした。
ちなみに今回もちゃんと著者のケストナーさんが出てきている!
また、作中ではエーミールの映画が公開されていたけれど、現実でも実際にエーミールの映画が公開されたそう。
現実と微妙にリンクしていておもしろい。
本当にエーミールたちがいるように感じさせてくれるよね〜。
映画もまた観てみたいな〜!
↓エーミールと探偵たちの感想はこちら↓