クロニクル千古の闇(2) 生霊わたり [ ミシェル・ペイヴァー ] 価格:1,980円 |
あらすじ
ワタリガラス族で疫病が流行り始めた。それは森全体を覆っていきーーー。トラクは治療方法ををしに旅に出るがーーー。母の一族であるアザラシ族の少年たちに捕まってしまいー?!
読んでみて
またまたトラクが大変な目に!!!
いやほんとに大変な目に遭います。一難去ってまた一難。
今までは森にいたのだけれど、今回はなんと海!
読者である私も森のことはちょっと分かり始めていたのだけど、海のことは分からない!
そしてトラクも分からなくって困ったことになってしまう。
にしてもみんな縄張り意識すごいな。
でもそれがお互いを尊重して生きていくために必要なことなのか。
トラクはそういうことを教えてくれる人がいないにも関わらず旅に出なきゃいけないからなかなかに大変。
そしてとうとう〈魂食らい〉に出会う。
前作はクマだったけれど、今作はその大元と対決することに!
その大元にも秘密があって、それも辛い!
表題にもなっている生霊わたりというのをトラクはできてしまって、やっぱり特別な子だったということが分かる。
トラクは嫌そうだけどもね。
動物の体に入ったりするのは大変そうだけれどコントロールできるなら羨ましいな。
そしてとうとうトラクの父についての謎も明かされる!
これは辛い。
フィン=ケディンが言った言葉が心に残る。
「悪は、わしらすべての中に存在しているのだよ、トラク。それと戦う者もいるし、それを育てる者もいる。これまでも、いつもそうだったのだ」
トラクにはまだ難しくないか??と思うけれど大事なことだよね。
善悪は対極にあるのではなく、善が悪になることも悪が善になることもある。
自分が間違っていると気づいたら、そこから戻れるのが本当の強さなんだろうな。