読みたいな〜とずっと思っていた本をやっと読みました!
思っていたようなホラーではなかったし、結構頭を使わないといけない作品だった。文量的には短くてサラッと読めたけども、なんだかしばらく考えてしまった…。
ずっとお城で暮らしてる【電子書籍】[ シャーリイ・ジャクスン ] 価格:662円 |
あらすじ
メアリ・キャサリン・ブラックウッドは姉のコンスタンスと一緒に屋敷で暮らしている。そこは家族が皆殺しにされた屋敷だったー。
読んでみて
ちょっとネタバレになっちゃうんですけど、ドラマ版のリジー・ボーデンじゃない??となりました。
でもドラマ版の方がラストはまだいいのだけど、こっちは「ずっとお城で暮らしている」のでね。
メアリ目線で見るとそんな怖くない。
むしろ、家族で平穏に暮らしていたのに邪魔された、という視点になる。
実際、チャールズはメアリのことを馬鹿にしているし、好きになれない。
紙幣や時計や高価なものを土に埋めるっていうのも、メアリのこだわりなのかな?そういうこだわりを繰り返す特性なのかな?と思っていたので、問答無用で掘り返したり、怒ったりするチャールズは嫌なヤツにしか思えなかった。
結構早い段階で事件の黒幕は分かるのだけど、どうしてそれをコンスタンスが庇うのか、どうしてメアリはそんなことをしたのか…などなど疑問は膨らむ。
そもそもメアリも姉のことが好きなら濡れ衣を着せてしまってよかったのか?とか。
でもメアリは姉と暮らせればなんでもいいのか??
コンスタンスはすごく自己犠牲気味で、もっと自分のことを大事にしたらいいのに、と思ってしまう。
コンスタンスが昔から一家の食事を作っていたみたいで、なんかその描写も違和感がある。コンスタンスも虐げられていたのか??
メアリも家族のこと好きじゃなさそうだし、弟以外の女姉妹は虐げられていたとか?
にしても一番怖かったのはメリキャットではなく!
村人!!怖すぎない??
一旦火は消して職業上の役割は全うしたみたいな顔しておきながらみんなで破壊行為や略奪行為をするなんて。
最低すぎる。
そして後日に怖くなって謝まる品を持ってくるのもね〜。
全部含めて一番人間らしくて怖かった!
いや〜。
だって家族間の諍いは結局その家族にしか分からないわけじゃないですか。
でも村人からしたら、ある意味関係ないというか。
そりゃ殺人犯がいたら怖いかもしれないけれど、だいぶ離れたところに住んでいるし、力が強い相手でもないし。
それに大体はみんな面白がっているし。
コンスタンスが犯人だと思っているのにも関わらず、メリキャットのことも貶めるのは結局みんなで馬鹿にしてもいい相手を作りたいだけだよね。
そして最後のシーンで、ひきこもりになってしまうのか…と現代的に考えていました。
村人たちがご飯差し入れてくれるし、ウーバーイーツも宅配もなくても生きられるし。
たまに鍵穴から外の世界を見るのも、引きこもりつつも外の世界と繋がっていたいんだよね、というのがすごく分かってしまった。
コンスタンスはもうちょっと自我を持って欲しかったけども。
まあお城から逃げるよりもお城にいた方が傷つかないよね〜。
将来どうなるんだ??!
ちなみに映画もあるみたいです!