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【中山七里】悪徳の輪舞曲

 

 

【中山七里】悪徳の輪舞曲

さよならドビュッシーは以前に読んでいて、中山さんの作品は今回で2作品目。映像化もよくされている作家さんという印象。名前からして女性なのかと思っていたら男性!「しちり」さんと読むらしい。さよならドビュッシーの時はあんまり思わなかったけどこの作品は男性ぽいな〜と思ってたら男性でびっくりした。年齢を重ねてから小説家になったらしく、転身できるのってすごいなあ〜と思う。才能があるんだね。小説家ってなろうと思えばなれなくはないけど厳しい世界だから、有名な人たちがどういう経緯で小説家になったかって調べるの面白いんだよね。ちなみにアガサ・クリスティーも結婚してから小説家になってたよ。

 

あらすじ

御子柴礼司は自分の実の母親が殺人事件の容疑者になっていることを知る。実の妹から弁護を依頼されるが、いつしか事件は実の父親の自殺にも影響を及ばし始めーー?!

 

読んでみて

実はこれ!御子柴礼司シリーズの4作品目らしくて私は4作品目から読んでしまったという。どおりで「恩師の裁判って何?」「最後に出てくる女の子って何者?」「全体的に内容がはっきりしなくてよく分からないな。こういう作品なのか?」と思っていたら!!そりゃ分からない。この本はなんとなく図書館で借りたもので、本のどこにもあらすじとか載ってなくって、調べて変にネタバレされても嫌だなあと思って何も情報を得ずに読んだら4作品目というね。シリーズものは最初から読んだ方が良いですね。

だからか御子柴礼司があんまり魅力的とは思えなくって。読み終わった後に感想を調べたらわりと御子柴に同情してる人が多かったのでちゃんと読んでいけばそうなれたのだろうなあ、と遠い目。まあそのうち1冊目から読もうと思います。

ただ4作品目からにしてはテンポも良くって視点もコロコロ変わっておもしろかった!裁判ものってドラマではよく観てたのだけど小説ではあんまり読んだことなかったので新鮮でした。ただ小説内で出てくる他の事件の概要とか知るとちょっと暗い気持ちになってしまった。あんまり暗くならないミステリーが好きかもしれない。中山さんが描く作品はリアルすぎるのかも。

 


ネタバレあり!!!

 

 

 

 


最初の部分のミスリードはめちゃくちゃ良かった!あれがあったおかげで母親=殺人犯って思いながら読んでいたので、「母親が殺したくせにめちゃ無罪じゃんって顔するけどなんで?」「嘘が上手すぎるほど手馴れてるのか?!」とか思ってしたがそんなことなかったね笑

うまーく騙されました。おもしろかったー!