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時代小説が100倍おもしろくなる町奉行について 宮部みゆきバージョン

時代小説が100倍おもしろくなる町奉行について 宮部みゆきバージョン

宮部みゆきの中でも時代小説が好きなのですが、武士にも色々あったり、役職がいろいろあったりややこしいので、町奉行についてまとめてみました。参考にしてみてね⭐︎

町奉行
(御前様)

与力
(古沢武衛門・古沢右京之介(見習い))

同心
(井筒平四郎 ・間島信之輔・岡野奏太郎)

岡っ引き
(六蔵・政五郎親分)

 

 

町奉行

御前様 南町奉行(霊験お初物語控 震える岩)

「霊験お初物語控 震える岩」で御前様と呼ばれていたのは南町奉行でした。お奉行様はわりとよく知られていると思います。

大岡忠相大岡越前遠山景元遠山の金さんとしてドラマなんかでも有名ですよね。


どういう職だったのかというと、今で言う警視総監、東京地裁の所長、東京都知事東京地検検事正、消防総監を兼務したような権限を持っていたらしいです。

最強では?!と思いますが、実は与力や同心たちとは直接の主従関係はなく、しかも与力や同心は表向きは違うけれど実質的に世襲制なため、任期がが2〜3年のお奉行様の方が余所者だったそう。

親や祖父母の代からお互い知っていて一緒に仕事をしている人達の中に入るのは大変だろうと想像に難くないですよね。絶対に嫌だな〜〜〜!しかも仕事としてもかなりの激務!

そのため気に入られるように贈り物をしたり自腹を切ったりしたみたいです。

花形なイメージの町奉行ですが、思っていたより大変だったみたいですね。

また、江戸には南町奉行町奉行があり、よく仲が悪いと言われますが、実際はそんなことはなかったみたいです。交代で勤務するためのグループみたいなものだったそう。

 


与力

古沢武衛門 吟味方与力(霊験お初物語控 震える岩)

古沢右京之介 与力見習い(霊験お初物語控 震える岩)

霊験お初物語控」に出てきていた右京之介様は将来父の跡を継ぐ与力見習いでした。


与力は、今でいうと警察署長クラスにあたる管理職のことを指します。正式な与力は23騎の世襲制で、1人の与力は数人の同心が配下にいました。

種類もいくつかあって、

内与力:事務方を務める。

町方与力:捜査の管理をする。幕府から直参しているので町奉行が変わっても変わらない。庶民と親しく接するため他の武士よりも親しまれていた。


実際に活躍するのは同心であり、与力は見届け役検視役でした。町奉行の補佐として役所の予算や同心の任命をしたり、判例の調査をするなど思っていたよりも色々していたみたい。


同心

岡野奏太郎 同心(霊験お初物語控 震える岩)

井筒平四郎 本所深川方臨時廻り同心(ぼんくらシリーズ)

間島信之輔 本所深川方定町廻り同心(じょうまわり)(ぼんくらシリーズ)


同心は今でいう刑事で、与力の下で働いていました。町の見廻りをして治安維持犯罪の捜査を行なっていたんですが、「定廻り同心」「臨時廻り同心」合わせて24人しかおらず、たった24人で江戸の治安を守っていたようです!大変すぎる!そのため同心の下の岡っ引きや岡っ引きの子分たちが実質的には動いていたみたいです。

定廻り同心」は犯罪捜査犯人逮捕を担当。組屋敷が八丁堀に置かれたため、八丁堀が通称に。「臨時廻り同心」は言葉の通り臨時に配置されたもので、定廻り同心よりもやや先輩格だったそう。だから信之輔は平四郎に敬語なのかな〜。お徳は平四郎のこと「八丁堀の旦那」って呼んでたりもしてたよね。

同心は世襲制であり、与力の指示に従って捕り手を引き連れて「御用だ!」と駆けつけいたそうなので、私たちが想像するイメージに一番合うかも。


岡っ引き

六蔵 岡っ引き(霊験お初物語控 震える岩)

政五郎親分 岡っ引き(ぼんくらシリーズ)

岡っ引きって一番親分っぽいと思う。世襲制でもないから、貫禄があるのかな、と思ったり。


目明、手先、御用聞、口問、小者と様々な呼ばれ方があって、同心の奉公人という立場。つまり役人ではない!そのため十手は持たないけども、同心からもらった岡っ引の証明書である手札を持っていました。

小さな罪を犯した者や今でいうヤクザの親分がなることが多く、よそ者やチンピラの犯罪に目を光らせて、与力や同心に報告をしていました。岡っ引きにも子分がいて、情報収集をさせてました。世襲制ではないですが、親分が次の親分を任命?したりしてたのかな?茂七親分の後継者が政五郎親分だものね。「ぼんくら」のおでこは政五郎親分の手下だけれど、養子になって将来は政五郎親分の跡を継ぐって感じになりそうなんだよね?うろ覚えだけども。

人によっては場所代をとったり強請ったりとヤクザまがいのことも多かったため、たびたび禁止されていたけれども重宝されていたみたい。

 

まだまだ曖昧なところもあるけど、立ち位置がなんとなーーーく理解できたかな?

参考文献は「イラスト・図説でよくわかる江戸の用語辞典〜時代小説のお供に〜」「日本人なら知っておきたい江戸の武士の朝から晩までー」が分かりやすくてオススメです。