「なんて素敵にジャパネスク」を読んだ後に、同じ作者の氷室冴子さんの短編を読んでみました〜。こちらもコバルトシリーズであり、思春期の女の子、ティーンエイジャー向けの作品が多かったよ。
今回は短編の中の「誘惑は赤いバラ」について書いていくよ。
「さようならアルルカン」についてはこちら↓
あらすじ
中高一貫の女子中学校に通うこゆみは、赤面症に悩む女の子。気が強いと自負しているにも関わらず、赤面してしまうのが嫌でどうにかしたいと思っている。でも赤面症のおかげで秀くんというボーイフレンドと出会うこともできたから悪いことばかりではないのだけどーーー。そんな時、親友の宵子が二日酔いで学校を休んだことから事件は始まる。当人の宵子は「誘惑に勝ったから、お酒を飲んだの」と訳の分からないこと言い出しーーー?!
読んでみて!
あーーーおもしろかった!と自然に笑顔になる内容だった!女の子の友情が丁寧に描かれてよかった。女の子向けの作品って、パートナーを得ることが最大の目的ってなっている節があるけれど、この作品は等身大の女の子を描いてくれているように思う。
女の子ってそんな恋愛恋愛ばっかり言ってないんですよね!
本当そうだよなって思った一文がこちら
私たちはほんのちょっぴり飾りをつけて、想像もつけ足して、まるで映画のような恋人同士のあいびきをしゃべり合うだろう。(中略)むしろしゃべっている時のほうが、こうして現実に秀くんといるよりも、心が踊る気さえする。
本当にねーーー!女友達とおもしろおかしくしゃべったり、自分で考えたり、そういう時の方がおもしろかったりする時ってあるよね。
あともう一文
宵子と電話でおしゃべりする方が楽しいというのは、私が女性になりきっていない子どもだという証拠なのだろうか。それならそれで結構。私はいまのままがいい。
恋愛か友情かどちらか一方っていうのが馬鹿らしいよなって思う。女の子は恋愛ばっかり話してるんでしょ?ってなるけどそんなことない。恋愛よりも面白いことはいっぱいあるし、仲が良い友達と恋愛について話すとことが面白いいんだよって思う。宵子と話すほうが楽しいっていう気持ちを持ったまま大人になって欲しいなあ。恋愛だけよりも色々なことを楽しんだ方が人生は豊かになるし、恋愛に左右されなくなる。私よりももっと若い恋愛をし始めたばかりの女の子に読んで欲しい作品でした。