文学系心理士の自己投資ブログ

文学系心理士の感想部屋

文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

【アガサ・クリスティ】春にして君を離れ

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

価格:990円
(2021/7/9 21:02時点)
感想(27件)

あらすじ

優しい夫、よき子供に恵まれ、理想な家庭を築き上げたと満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバグダッドからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめー?!

読んでみて

アガサのミステリーではない作品。メアリ・ウェストマコット名義で出された作品だが、現在はアガサ・クリスティー名義となっている。

いつものミステリー小説とは違って死人は出ない。でもちょっとずつジョーンの過去が明かされ、真実が明るみに出る様はミステリーとそう大差ない。

最初、「ジョーンは何をそんなに悩んでいるんだ?」と訝しく思うが、次第に「どうして気づかないの?!!」と思うようになる。

いやー、よく気づかずにいたね!というか環境がそうさせていたのか?

 

結婚するのが当たり前の時代だし、離婚するのも楽じゃなかっただろうしね。

ジョーンの別バージョンがイプセンの「人形の家」のような気がする。

ジョーンは夫や子どもたちは「玩具」ではないかという思いに駆られる。それか自分が「玩具」なのではないか、と。真実に近づきながらも結局受け入れられず、なかったことにしてしまったジョーン。

でもここで向き合っても、改善したかは分からない。でも玩具ではなくなったのでは?と思う。


私はとにかく夫が一番嫌いだった!!いやーこれに尽きる!

ジョーンにもイライラさせられたけど、夫が一番嫌だった。

 

集団の中で虐げてもいい人間を決めるのって今までの歴史でもよくあるじゃないですか。例えば虐待をする親は虐待する子どもと可愛がる子どもを分けたりする。そうすることで他の家族は団結できる。

ジョーンはその生贄だったのでは?という感じがする。

子どもたちは母を馬鹿にしている。夫も馬鹿にして下に見ている。

 

みんなやれやれ、と言いながら団結している。

だから子どもたちも父親のことは大目に見ることができる。乳母に任せて子育てをしてくれなかったことを子どもが責めるけれど、父もそれは一緒なのに責められないよね。

仕事をしている父は偉いという前提がある上で、母は無能という烙印を押される。難しいことは考えなくてもいいとしたのは夫なのに。


もちろんジョーンにはイライラするところはあるし、子どもっぽいし、真実を受け取ろうとしないし、子どもたちへの対応はことごとく間違っている!

けども!

夫が最初っから諦めるのであれば別れればいいのに、と思う。

 

かわいそうなジョーン!でもそんなジョーンと一緒にいるしかない夫も十分可哀想だと思う。結局、二人とも何も変化せずに暮らしていくことを選択する。

側から見れば幸せな家庭だろう。でも中身はー?

 

二人は死ぬ時に何を後悔する?死んでから愛する人と会える日を待ち望むのか?

とにかく逃避行し続けた二人という感じ。こうなりたくない、という夫婦をここまで体現できることってそうはないと思う。お互いに悩んで腹を割って話して、揉めながらも苦しいながらも一緒にやっていくのがいいのだろうな。難しいけども。

 

とにかく正直さというのはとても大事なことなのだと感じた。取り繕わず、楽な方に流されることなく、関わっていく。

私も取り繕ってしまう面があるから注意しないといけない…。最近、赤毛のアンを読んでいるのだけれど、アンなら言えそうだと思う。まあその前にアンならこういう状況に合う前に気づくだろうけども。


読んでからしばらく時間が経ってしまったので、書きたかったことの半分も書けていないように感じる。すぐに書かないと薄れていっちゃうね。

とにかくさすがアガサ・クリスティーと思えた作品でした。読後感は悪いけども。

もうちょっと歳を重ねたらまた読んでみたい。

でもジョーンと同じくらいになるちょっと前に読みたいな。そっちの方がまだ色々と改善できそう。


「春にして君を離れ」はシェイクスピアソネット第98番。

ちなみにロドニーがジョーンに聞いたのはソネット18番。「心なき風、可憐なる五月の蕾を揺さぶりて 夏の日々はあまりにも短くー」

【NETFLIX】ファミリーストーリー

しばらく前に観ていた作品。アメリカ作品だけあって差別についても扱っている。今までのドラマでどれだけ黒人が少なかったのかということが分かった。

あらすじ

元・バスケ選手のモズは、実家に帰省したことでシンプルな暮らしに惹かれる。妻のココ、4人の子どもたちは都会から親戚が多く暮らすジョージアに突然引っ越すことになりー?!

観てみて

ジョージアは「地下鉄道」の主人公であったコーラがいた地域。つまり南部。

今でも南部は黒人が多いということなのだろうか?

 


ここに最初から住む子たちは黒人への差別の歴史について色々と学んでいる。

引っ越してきたジェイドはそこに戸惑ってしまう。また、肌の色が明るいジェイドの黒人としてのアイデンティティにも触れる。幼い子どもたちに警察が銃を向ける場面もある。

なかなか社会の世相が反映されている。

 


ただ、基本的には子どもも安心して観えるコメディ。

この作品で出てくる人は黒人ばかり。今まで観ていた他の作品の多くが、有色人種が少なすぎたことに気づいた。多様性が尊重されているから出てはきていても、1人以外はみんな白人とか基本は白人とか。そういう感じが多い気がする。そういうことに気づかせてくれた作品だった。

 


とにかくおばあちゃんが強い!!そして元気!

おばあちゃんにはみんな叶わない!

なのに子どもたちは結構裏をかこうとする。みんな自由でおもしろい。

気負わずに観れる作品。難しい作品観ようって思えないことが最近多い。疲れてるのかな?

 

3シーズン+クリスマス編がある。

クスッと笑えておすすめ!

世界を照らそう カドフェス2021

カドフェス2021で気になった作品をピックアップします〜!

他社のフェアはこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

 

ののはな通信

それは一生に一度の運命の恋。

ののはな通信 (角川文庫) [ 三浦 しをん ]

価格:880円
(2021/7/4 15:33時点)
感想(0件)

あらすじ

横浜にあるミッション系のお嬢様学校に通う野々原茜と牧田はな。2人は気の合う親友だったが、ある時、自分の気持ちは恋愛感情だと気づきー?!

 

→ほんわかしそうな作品。学生時代を懐かしく感じそう。2人の成長をみてみたい。

 

ぼくらの七日間戦争

おれだって戦えるさ。大人たちをやっつけろ!

ぼくらの七日間戦争 (角川文庫) [ 宗田 理 ]

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(2021/7/4 15:33時点)
感想(12件)

あらすじ

都内の中学校の1年2組の男子全員が姿を消した。廃工場に立てこもり、そこを解放区として大人たちへの反乱を起こすがー?!

 

→ずっと前から知っていたし読んでみたいと思っていたけど中々読めなかった作品。夏に読むのにピッタリだと思う。

氷菓

今の青春と、あの時の青春。ほろ苦い連作ミステリ!

氷菓 (角川文庫) [ 米澤 穂信 ]

価格:572円
(2021/7/4 15:34時点)
感想(57件)

あらすじ

いつの間にか密室になった教室。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして「氷菓」という題名の文集に秘められた33年前の事実。成り行きで古典部に入部した折木奉太郎は、日常に潜む不思議な謎を解き明かすことにー?!

 

→アニメ化されたのをなんとなーく観たことがあるような?面白そうと思いつつも内容をちゃんと知らなかったので読んでみたい!

 

ゴーストハント

ゴーストハント1 旧校舎怪談 (角川文庫) [ 小野 不由美 ]

価格:792円
(2021/7/4 15:34時点)
感想(3件)

あらすじ

高校1年生の麻衣はひょんなことから心理現象の調査に訪れた「渋谷サイキックリサーチ/SPR」所長・ナルの手伝いをすることー?!

 

→大好きな小野不由美先生の作品!去年読んでみようと思ったのだけど、最終巻まで文庫化されてなかったので一旦やめたんだよね。やっと最終巻である7巻まで出たみたいなので読んでみたい!楽しみ!

 

准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき

凸凹コンビの謎解きにワクワクが止まらない!

准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき【電子書籍】[ 澤村 御影 ]

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(2021/7/4 15:35時点)
感想(0件)

あらすじ

嘘がわかる耳を持つ大学生・深町尚哉。怪異収集家の准教授・高槻の助手をすることに!都市伝説の調査をするうち高槻の奇怪な過去を知りー?!

 

→不思議な話が好きなので気になる!ライトノベルっぽい感じで読みやすそうだし。百鬼夜行抄が好きなので、似ていると嬉しいな。

 

つくもがみ笑います

きっと会ってみたくなる。あやかしたちの大騒動!

つくもがみ笑います/畠中恵【1000円以上送料無料】

価格:704円
(2021/7/4 15:36時点)
感想(0件)

あらすじ

百年を経た品物は、人の言葉を話す、個性豊かなつくもがみになる。江戸の「出雲屋」は、そんな古道具を貸し出す店。ある日、店の一人息子・十夜に送り出された道具たちは、見知らぬつくもがみに襲われてー?!

 

→畠中先生の本は若い頃にけっこう読んだことがあるんだよね。読みやすいのですぐに1冊読めてしまう。前に読んだ作品となんとなく似た感じではあるけど、きっと面白いはずだから読んでみたい。ちなみにこちらは3巻なので、最初から読むなら「つくもがみ貸します」から!

つくもがみ貸します (角川文庫) [ 畠中 恵 ]

価格:660円
(2021/7/4 15:36時点)
感想(52件)

臨床真理

渾身のデビュー作!目を背けられない、身も凍る真実。

臨床真理(1) (角川文庫) [ 柚月裕子 ]

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(2021/7/4 15:37時点)
感想(4件)

あらすじ

臨床心理士の佐久間美帆は、藤木司という患者の青年を担当する。同じ施設で暮らした少女の死に悩んでおり、彼女は自殺ではなく他殺だというー。半信半疑で美帆は少女の死の真相を調べ始めるがー?!

 

臨床心理士が主人公の作品。意外に知名度上がってきたのか?!と思うけども、まあありえない設定だよね(苦笑)。推理が専門ではないのでね〜。まあ今まで医師とか教師とかの設定だったのが他の職業に変わっただけで、あんまり本筋には影響なさそう。でも変わり種感はあるのかなあ。一回読んでみたい。

恋に至る病

何度でも読み返したい。この受け止めきれない結末。

恋に至る病(1) (メディアワークス文庫) [ 斜線堂 有紀 ]

価格:693円
(2021/7/4 15:37時点)
感想(1件)

あらすじ

150人以上の自殺者を出したゲーム「青い蝶(ブルーモルフォ)」。その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった。何が彼女を変えてしまったのかー?!

 

→なんと殺人犯になってしまった幼馴染を回想する話らしい。設定がぶっ飛んでいる感じ。結末が衝撃っぽいので気になる。動機とかが曖昧じゃないといいなあ。魔性の女だから的には終わって欲しくない。

アルケミスト

諦めかけていたけれど、少しだけ信じたくなりました。

アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫) [ パウロ・コエーリョ ]

価格:616円
(2021/7/4 15:38時点)
感想(88件)

あらすじ

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じてー。

 

→有名な作品だけど読んだことがないので読んでみたい。どんな内容かは全然知らないのだけど。

 


厳選した結果…

ののはな通信

ゴーストハント

准教授・高槻彰良の推察

「つくもがみ笑い」ますは3巻なのでまずは「つくもがみ貸します

アルケミスト

5作品を読んでいきたいと思う〜!

【本】6月に読んだ本

今月は9冊〜。目標には全く届かないけれど、良い作品ばかり読めて満足。わりと幅広く読んだのでは?

地下鉄道

地下鉄道 (ハヤカワepi文庫) [ コルソン・ホワイトヘッド ]

価格:1,232円
(2021/7/2 21:59時点)
感想(1件)

辛い部分も多かったけど、本当に読めてよかった作品。

文量は多いはずなのに、疾走感があって、あっというまに読めてしまう。次はハリエット・ダブマンについて読んでいきたい。あとニッケル・ボーイズも!

ニッケル・ボーイズ [ コルソン・ホワイトヘッド ]

価格:2,200円
(2021/7/2 22:00時点)
感想(0件)

 

追放されしもの

クロニクル千古の闇(4) 追放されしもの [ ミシェル・ペイヴァー ]

価格:1,980円
(2021/7/2 21:57時点)
感想(5件)

復讐の誓い

クロニクル千古の闇(5) 復讐の誓い [ ミシェル・ペイヴァー ]

価格:1,980円
(2021/7/2 21:57時点)
感想(5件)

決戦のとき

クロニクル千古の闇(6) 決戦のとき [ ミシェル・ペイヴァー ]

価格:1,980円
(2021/7/2 21:59時点)
感想(4件)

オオカミ族の少年から始まったクロニクル千古の闇を読み終えてしまった!

月神の統べる森」と似通った作品だった。こちらは動物がたくさん出てくるので癒される。ただ、主人公・トラクはなかなか大変な運命を辿るのだけどね…。

↓詳しい感想はこちら↓

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草迷宮

草迷宮 (岩波文庫) [ 泉鏡花 ]

価格:594円
(2021/7/2 21:54時点)
感想(4件)

泉鏡花も初めて読んだ!所々わからないところがあって、現代語訳も読みたいところ。雰囲気は好き。

↓こちらが現代語訳↓

泉鏡花 現代語訳集8 草迷宮【電子書籍】[ 白水銀雪 ]

価格:440円
(2021/7/2 21:54時点)
感想(1件)

↓詳しい感想はこちら↓

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ウィステリアと三人の女たち

ウィステリアと三人の女たち (新潮文庫) [ 川上 未映子 ]

価格:539円
(2021/7/2 21:50時点)
感想(0件)

強烈な短編集で色々と考えさせられた。にしても500円ちょっとで買えたのがびっくり!お得感がすごい。

↓詳しい感想はこちら↓

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春にして君を離れ

春にして君を離れ (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

価格:990円
(2021/7/2 21:51時点)
感想(27件)

アガサ・クリスティーのミステリーじゃない作品。アガサ普段読まないような人もみんなおすすめしているからずっと気になっていた。

主人公が語っていく作品なんだけれど、アガサは本当に上手だなと思う。何が起こるっていうわけではなく、ほぼ回想して考えるだけなんだけども、あっという間!ミステリーじゃないけど読んでいていつものクリスティーだな〜と感じられた。

最後の選択がどうするかドキドキするし。私は夫とてつもなく嫌い笑。

↓感想はこちら↓ 

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アンの青春

アンの青春 赤毛のアン・シリーズ2 (新潮文庫 新潮文庫) [ モンゴメリ ]

価格:825円
(2021/7/2 21:53時点)
感想(24件)

赤毛のアンの2作品目!あの幼かったアンが教師になる!

アンの友情やなんとロマンス(アン以外の)があったり双子を育てたりしてアンの日々は尊い。最近NETFLIXで「アンという名の少女」を観ている。原作とは違うけれど面白くて気に入っている。

↓詳しい感想はこちら↓

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ザ・ヘイト・ユー・ギヴ

   

ヤングアダルト向けだけあって本当に読みやすい!アメリカや黒人社会の常識が分からないので「?」となるところは部分的にあったけれど、それでも断然面白かった。主人公が友人に合わせて自分を押し込んでしまっていたのがリアル。なんでも丸く収まらないところが現実を描いているし、ヤングアダルト向けなんだと思う。でも希望は残しておくところが良いよね。

 

【ペイヴァー】復讐の誓い

クロニクル千古の闇(5) 復讐の誓い [ ミシェル・ペイヴァー ]

価格:1,980円
(2021/6/30 20:59時点)
感想(5件)

あらすじ

ラクの大切な人が<魂食らい>に殺されてしまった!トラクは復讐を決意するがー?!

読んでみて

「復讐の誓い」というなかなか怖い題名がついている。

ラクは復讐に囚われてしまい、フィン=ケディンやレンを危険にさらしてしまう。

もう気づいて〜〜〜と思いながら読んでいたけれど、なかなか気付くのは難しい。

復讐を誓う

復讐についてフィン=ケディンの言葉が心に残る。

「復讐は燃え上がる炎だぞ、トラク」流れにのって遠ざかりながらフィン=ケディンが言った。「おまえの心も燃やし尽くす。そうなれば苦痛が増すだけだ。そんなことにならんよう気をつけろ」

児童書なのもあって恐らく復讐に突き動かされて敵を倒すことはないんだろうとは漠然と思っていた。

けど、トラクが復讐に突っ走るのを見るのは辛かったな〜。

まあ父が殺されてからずっと復讐を誓ってるのだけども。でも今まで人を故意に傷つけようとはしてないんだよね。


ラクが復讐から解き放たれた後の気持ち。

胸の痛みはすい石のようにするどくなった。トラクは長い間、復讐しなければという思いに突き動かされてきた。それが消えてしまった今、残っているのは悲しみだけだった。胸の中にあったかたまりが溶け出してきて、トラクは泣いた。声を上げ、あえぎ、しゃくりをあげながら、すすり泣いた。自分を残して行ってしまった死者たちを思って、泣いた。

悲しいね…。本当に。

 

氏族間の争い

にしても毎巻そうなんだけど、氏族たちの騙されやすさと扇動されやすさと争いやすさといったら!

ラクやレンがどれだけ言っても聞かないし、その割には全部終わった後は後悔するし。

もっと早く気づいてくれる人いないんか?!となっていた。

でもこれって現実の世界と一緒だよね〜。

<魂食らい>たちはみんな魔術を使えて、さらにリーダーシップもあって知恵も回る。

そういう人からしたら多くの人を思い通りにするのは簡単なんだよね。シアジとトラクがみんなの前で言い合うのが怖かった。シアジがトラクのことを悪者扱いして、みんながそれを信じちゃうのね。

こういうことって現代でもあるな〜と。

情報が多いからこそ、より取捨選択して見極めていかないといけないんだろうな。

 

天地万物の精霊

そしてとうとう天地万物の精霊が実際に姿を表す!

なんか私、「精霊」って書いてあるからか複数いると思っていて。八百万の神様みたいに。

でも実は一人だったみたいで!

驚いた!

やっぱ一神教だからなのだろうか。

「<天地万物の精霊>は、冬にはヤナギの枝の髪を生やした女性として高地を歩く。夏には雄ジカの角を生やした背の高い男として森の奥を歩く。」

もののけ姫を思い出す〜。

 

正道を讃える世界

深い森に住む人たちは「正道」というものを信じている。

恐らくこういうのが後々の宗教になっていくのだろうな、と思う。

正道を信じる人と信じない人で対立し合うことへの注意を喚起している。

 

正しいものはない

心の残った言葉↓

「確かなことなど、どこにもないのだよ、トラク。おまえに勇気があるなら、おそかれ早かれその事実に直面するだろう」

(中略)

「決して直面しようとしない人たちもいますよね」

(中略)

確かなことはどこにもないのだ、とトラクは思った。そう思うと、さわやかな、ひんやりした風が体の中を吹き抜けていくような気がする。

難しい!これ子ども読んで分かるのだろうか?

文章としては分かっても実感するのはもうちょっと大人になってからでは?そんなことない?

 

ウルフの子供たち

そして最後に幸せな報告が!!

あんまりトラクに会いに来なかったウルフには実が事情があって!

子オオカミたち可愛すぎた。

にしても途中でウルフがトラクはオオカミじゃないと気付く場面はなかなかに衝撃だった。

ウルフ目線からしたらびっくりだよね〜。

ラクが「知ってると思ってたよ」ってサラッと言っちゃうのもなかなか。

まあ外見からはオオカミらしさはないからね。

でもそこも乗り越えて最後はレンも含めて家族になってよかった。

ウルフにも幸せがきてよかったよかった!

次巻で最終巻!とうとうトラクたちの旅が終わる!

【ペイヴァー】追放されしもの

クロニクル千古の闇(4) 追放されしもの [ ミシェル・ペイヴァー ]

価格:1,980円
(2021/6/25 22:17時点)
感想(5件)

あらすじ

胸に刻まれた邪悪なしるしを見られてしまったトラクは、氏族からはずされて追われる身となってしまう。レンとも離れ離れになったトラクにはウルフしかいなかった。魂食らいが関わっているのかー?!

 

読んでみて

クロニクル千古の闇4作品目。

ラクへの仕打ちがなかなかにひどい。

着のみ着のままでで追い出されたトラク。寝袋さえ持って出ることはできない。

そして見つかったら殺されてしまうという立場になってしまう。

まだ子どものトラクにする仕打ちとしては酷すぎる!


森で生きるのは波大抵なことではないからこそ、より一層ひどく感じてしまう。

本当に森で生きているのすごい。家も何もないのに。

サバイバル術がすごいんだよね〜。

 

痕跡を消して、トラクはひたすら逃げていく。

なのに執拗に追いかけてくるアキという少年もいる。

ラクをこれ以上いじめないでくれ〜と思ってしまった。


全体に陰鬱な雰囲気が漂っていた今作。

アキを見殺しにしようとしてしまったり、無理矢理ヘビに生霊わたりをさせられてレンを襲うとしてしまったり怖いことがたくさん起こる。

 

氏族達は相変わらず最後の最後にトラクに助けられて仲間になるし。

もうちょっと前に気づいて欲しいんだが…。


そしてレンの秘密が明かされる!

えっ?!そうなの??とびっくり!

そしてトラクはそれでレンを拒絶してしまうし…。

気持ちも分かるんだけども、そこで離れ離れになっちゃうのは良くないんじゃ?と心配になる。

ラクはわりとすぐ激高するけど、ちょっとすれば冷めるタイプで、それでいつも後悔している気がするんだよね〜。

ナツイチ きみとぼくを、つなぐ一冊。 2021

ナツイチ2021から気になった作品をピックアップ!

 

大人は泣かないと思っていた

傷ついた大人達を優しく包む、始まりの物語。

大人は泣かないと思っていた (集英社文庫(日本)) [ 寺地 はるな ]

価格:671円
(2021/6/24 22:28時点)
感想(0件)

時田翼32歳。趣味はお菓子作りだが、父には「男のくせに」と言われてばかり。色とりどりの涙が織りなす連絡短編集。

→「大人は泣かないと思っていた」という題名に惹かれて。

 

太陽のパスタ、豆のスープ

こうありたいと願うことが私をつくる。

太陽のパスタ、豆のスープ【電子書籍】[ 宮下奈都 ]

価格:440円
(2021/6/24 22:29時点)
感想(0件)

あらすじ

突如婚約を破棄された明日羽。どん底だった彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは“やりたいことリスト“作り。

→昔から読みたいと思っていた作品。失恋した時とかにぴったりそう!

 

 

蝶のゆくへ

自分らしい生き方を希求した明治の女性群像。

蝶のゆくへ (集英社文庫(日本)) [ 葉室 麟 ]

価格:836円
(2021/6/24 22:30時点)
感想(0件)

あらすじ

新宿中村屋を創業し、相馬黒光の名で知られた星良の一代記。喜びと苦悩が胸をうつ歴史長編。

→実在する人物である相馬 黒光について描かれた本作。自分らしく生きようとした女性たちがたくさん登場するようでとても面白そう!

 

後宮の烏

漆黒の妃と若き皇帝の秘められた運命ーー。

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫) [ 白川 紺子 ]

価格:660円
(2021/6/24 22:30時点)
感想(6件)

あらすじ

即位間もない若き皇帝は、高級の奥に住む謎多き烏妃と出会った。圧倒的中華幻想譚!

→ずっと気になっていた作品。烏に単は〜と同じ烏なので、知らない時は同じ作品かと思っていた。烏が流行ってるのかな?こっちの方が大人っぽい感じ?



娼年

いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影。

娼年 (集英社文庫) [ 石田衣良 ]

価格:594円
(2021/6/24 22:31時点)
感想(50件)

あらすじ

20歳大学生・リョウ。会員制ボーイズクラブの“娼夫“になった彼は、女性達のなかにある多様な欲望に驚き、魅せられてーーー。

→映画化もされていたよね!逝年、爽年と作品は続くらしい。ちょっと大人な作品みたいで、そういう作品あんまり読まないんだよね〜。

 

なんて嫁だ

信吾のよらず相談室、新シリーズの幕開け。

なんて嫁だ めおと相談屋奮闘記 (集英社文庫(日本) よろず相談屋繁盛記) [ 野口 卓 ]

価格:704円
(2021/6/24 22:32時点)
感想(3件)

あらすじ

人のために生きようと、19歳で相談屋を開いた信吾。痛快、爽快、青春時代小説。

→本屋さんとかでよく見つけて気になっていた作品。よらず相談屋繁盛紀というシリーズの6巻目。こういう楽しそうな江戸もの好きなので読んでみたい。

 

白蓮れんれん

愛を貫いた二人の、いのちを懸けた恋ーーー。

白蓮れんれん (集英社文庫) [ 林真理子 ]

価格:902円
(2021/6/24 22:32時点)
感想(61件)

あらすじ

姦通罪が存在した大正の時代。夫のある身で、7歳年下の青年へと走った美しき歌人・白蓮。

→最近Wikipediaを読んだのもあって気になっていたら見かけて読んでみたくなった!姦通罪って本当ひどいよね。こういう歴史があるから今も女性の不倫の方が叩かれるんだろうな。



すきまのおともだちたち

いっぷう変わった長い長い友情の物語。

すきまのおともだちたち (集英社文庫) [ 江國香織 ]

価格:836円
(2021/6/24 22:33時点)
感想(15件)

あらすじ

仕事で訪れた街で道に迷い、帰れなくなった新聞記者の「私」。

→なんか星の王子様っぽい雰囲気。絵が可愛い。気になる。

 

みんなで一人旅

トラブルとトラベルは一文字違い。

みんなで一人旅 (集英社文庫(日本)) [ 遠藤 彩見 ]

価格:748円
(2021/6/24 22:34時点)
感想(0件)

あらすじ

30歳にして初めての海外、しかも傷心旅行。ほろ苦くも温かい、大人の旅物語7編。

→これめちゃ楽しそうじゃない???今旅行に行けないからこそ、読めば行った気になれそう!

 

以上9点から厳選して...

大人は泣かないと思っていた

太陽のパスタ、豆のスープ

みんなで一人旅

の3作品を買って読むことにします(^ν^)

ただ6月に本をたくさん買っちゃったので、実際買うのは8月くらいかなあ。

 

みなさんが気になる作品も知りたいです〜!