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文学系心理士が好きなことを徒然なるままに書きまくるブログ。小説、NETFLIX、たまに心理学のことも♪

アガサ・クリスティー全制覇!のためのシリーズ一覧① 名探偵ポアロ

アガサ・クリスティーの作品は大体読んだのだけど、最近また読みたくなったので、改めて全作品読もうと思う。カーテン以外は1回以上読んだことあり。

カーテンが読みたくなさすぎて、10年以上寝かせてたのですが、読まなきゃ後悔すると思って読もうと思う!ポアロの作品をを一通り読んでからカーテンを読みたい!

私は旧版の方を先に読んでいたので旧版の方が好き。表紙の絵の感じも。

名探偵ポアロシリーズ一覧。番号は新版。

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名探偵ポアロシリーズ一覧。番号は旧版。

以下、新版の順番です。

 

1 スタイルズ荘の怪事件

oljikotoushi.hatenablog.com

 

2 ゴルフ場殺人事件

 

3 アクロイド殺し

 

4 ビック4

 

5 青列車の秘密

oljikotoushi.hatenablog.com

 

6 邪悪の家

 

7 エッジウェア卿の死

 

8 オリエント急行殺人事件

 

9 三幕の殺人

 

10 雲をつかむ死

 

11 ABC殺人事件

 

12 メソポタミヤの殺人

 

13 ひらいたトランプ

 

14 もの言えぬ殺人

 

15 ナイルに死す

 

16 死との約束

 

17 ポアロのクリスマス

 

18 杉の柩

 

19 愛国殺人

 

20 白昼の悪魔

 

21 五匹の子豚

 

22 ホロー荘の殺人

 

23 満潮に乗って

 

24 マギンティ夫人は死んだ

 

25 葬儀を終えて

 

26 ヒッコリー・ロードの殺人

 

27 死者のあやまち

 

28 鳩のなかの猫

 

29 複数の時計

 

30 第三の女

 

31 ハロウィーン・パーティ

oljikotoushi.hatenablog.com

32 像は忘れない

 

33 カーテン

 

34 ブラック・コーヒー

 

 

ポアロとマープルが登場する「 クリスマス・プディングの冒険」の感想はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

 

 

 

 

 

【アガサ】クリスマス・プディングの冒険「グリーンショウ氏の阿房宮」

アガサ】クリスマス・プディングの冒険「グリーンショウ氏の阿房宮

これは阿房宮(あぼうきゅう)と読むらしい。秦の始皇帝が建てた建物だけれど、途中で止まってしまったらしい。ちなみにこの作品も料理で言うところの選り抜きの添え物の一つになります。

↓本編はこちら↓

oljikotoushi.hatenablog.com

 

あらすじ

大金持ちが中途半端に建てた建物、そこにレイモンドはお客を喜ばすためにやってきた。風変わりなミス・グリーンショウが住んでおり、ひょんなことから遺産を女中にやる署名に立ち会うことになってしまう。ところがしばらくして、ミス・グリーンショウは亡くなってしまいー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

読んでみて

この「クリスマス・プディングの冒険」の中では唯一のマープルもの。ポアロは探偵!ミステリー小説!って感じだけれど、マープルは日常の中の事件っていう感じでまた全然違うんだよね〜。にしてもマープルが出てくると安心感がすごい!マープルものは、まだ全然マープルのことを知られていなくって只の噂好きのおばあさんって思われている作品もあるんだけど、今回はそういうわけではなかったので、警察へは意外とすんなり意見を言えてよかった。全然信用されないとこっちがイライラハラハラしちゃうんだよね〜。ポアロもマープルもどっちも晩年を想定した作品が多かった印象でした。

この作品もまあまあ好き!ミセス・クレスウェルとアルフレッドの関係がなんだか「またの名をグレイス」のあの二人の関係とそっくりで!なんだか変にハラハラしてしまった〜。怖い怖い。庭師と上手くいかないのって女中の方が気取るからなんだろうか?

今回もトリックが突飛で面白い。にしても矢で殺すって普通にひどいし、矢ってそんな亡くなってしまうほどなのか、とも思う。おもちゃの矢しか見たことないからだろうな。アーチェリーを想定した方が合っているんだろうな。怖い怖い。

お金持ちは兎にも角にも命を狙われやすい。お金持ちじゃなくってよかった、とホッとしましょう。あらかじめ対策とか立てれないのかな〜。でもみんな凝った作品を練るから難しいね。それに大体は一番身近な相手が犯人だしね。ちょっとスリリングで面白かった。意外にアルフレッドが良い青年でほっこりもしたよ。

【アガサ】クリスマス・プディングの冒険「夢」

アガサ】クリスマス・プディングの冒険「

クリスマス・プディングの冒険の「夢」はディナーで言うと選り抜きの添え物一つになります!

↓本編はこちら↓ 

oljikotoushi.hatenablog.com

 

あらすじ

ポアロはお金持ちだが気難しいベネディクト・ファーリーに招かれる。彼は、自分が自殺する「夢」をみて困っていると話す。その後、ベネディクトは実際に銃で自殺してー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

読んでみて

ポアロは百万長者であるベネティクト・ファーリーに呼ばれるが、その理由が「夢」で見たことだとは!読者も驚くけれどポアロも驚きを隠せない。一体、ベネディクトは何をしたいのかー?狐につままれたようになったポアロだが、その後、本当にベネディクトが死んだことが分かる。オカルト的に考えれば、ベネディクトが心配していたように、自殺する夢を身過ぎたことが原因なのかー?オカルト的に考えれば。でももちろんアガサだし、ポアロなのでそんなことはない。屋敷の住人と話していく中で、ポアロは手がかりを見つけていく。

 


ネタバレあり!!

 


にしても最初のところで、

彼はほかにも風変わりな金満家を知っている。が、ほとんど十人が十人まで、どこかしら威厳があった。敬意を払わずにはおれない精神力といったものを感じた。たとえ彼らがつぎはぎだらけのガウンを着ていても、望んで着ていることが分かった。

 

もう答え言っている!!と言う感じですね。実際、他のアガサの作品でも億万長者は嫌なやつでも立派な人間として描かれているし、確か同じような作品があったような気もする。同じ本に入っている「二十四羽の黒つぐみ」も変装物だし、なんだかんだ変装物が多い。でも今は監視カメラもたくさん、スマホカメラもたくさんあるから、その時分からなくても後でバレそうだよね〜。骨格で分かるらしいし。現代にいたらアガサはどんな話を書いたのかなあ。にしてもこんな凝った真似しなくてもよかったし、そもそもポアロを巻き込んだのが間違いだったよね。

 


あと、最後の部分が興味深い。

「あんたが犯罪をおかしたら、どんなもんだろうな、ポアロ?あんたならきっと首尾よく逃げのてが打てると思う。しかしじっさい、犯罪なんてあんたには朝飯まえだろう……ということはつまり、勝負が見えてるから、はじめからやらんほうがいいってことだ」

「そいつはどうも。いかにもイギリス的な考え方だな」


ポアロが犯罪をおかしたらどうなるのか…。まあ、探偵物や刑事物でよくある題材だよね。にしてもこの「イギリス的な考え」ってのがいまいち分からない。分かるようで、でも言語化できるほどはイギリスのこと知らないんだよね〜。行ってみたいなあ。

【アガサ】クリスマス・プディングの冒険「二十四羽の黒つぐみ」

アガサ】クリスマス・プディングの冒険「二十四羽の黒つぐみ

クリスマス・ブディングの冒険の中の「二十四羽の黒つぐみ」。これは料理で言うところのシャーベットとのこと!

↓本編はこちら↓

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あらすじ

ポアロは友人と食事中、ある馴染みの客の話を聞く。その男はここ十年ほど、毎週火曜と木曜にお店にくる常連だと言う。ところが先週はなんと月曜日にやってきて、普段は食べないものを注文していったと言うー。ポアロは何か引っかかるが判然としない。しばらくし、その男が店に来なくなったことを聞き、調査に乗り出すがー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

読んでみて

シャーベットらしく30ページの短めの短編となっている。でも中身は強烈!馴染みのお店に火曜と木曜に毎週通う男、でもある時パタリと来なくなるー。でもそれだけじゃん?と普通の人間なら思う。ところがどっこい!ポアロはそうは思わない。何か事件があると思うポアロだが、ポアロも分からないならこっちも分からない。でもちょっとずつ謎が明かされていって全貌が明らかになっていく。

とにかく話の切り口がうまい。そんなところから不審に思うポアロがすごい。普通の人なら見落としてしまうようなことをポアロは拾ってしまう。ポアロに目をつけられたのが運のツキだね!にしても変装ってそんな上手くいくのか??

【アガサ】クリスマス・プディングの冒険「負け犬」

アガサ】クリスマス・プディングの冒険「負け犬

クリスマス・プディングの冒険の中の「負け犬」!今作はディナーで言うところの選り抜きの添え物料理の一つらしいです!

 本編はこちら↓

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あらすじ

ポアロは殺人事件の依頼を受ける。明らかにルーベン卿を甥が殺したことが明白だったが、アストウェル夫人は夫を殺したのは秘書だと確信していたー。ポアロは捜査を行うがー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

 

 

ネタバレあり!!

 

 

 

読んでみて

なんだかんだこの作品が一番好きかもしれない。「負け犬」という題名のままとれば犯人が分かってしまう可能性が高い作品。それにアガサの作品って結構女性の直感を大事にすることが多いので、多分これはそのままなんだろうな〜と思っていたら本当に当たりました笑。読みまくっていると傾向が分かるよね。

出てくる人ほぼみんなが容疑者なのが面白くてよかった。でもちょっとずつアリバイが出てきて、最後はー。催眠術も出てくるのだけど、フロイト辺りのこと言っているんだろうな〜となんとなく。催眠術って面白いよね。ただあんまり安易にやるのはよくないし、ちゃんと専門家にやってもらうべきことだと思う。それに信頼できる相手じゃないとなかなか難しいと思うし。この当時の方が催眠に対して割とポジティブに捉えているような気がする。どうなんだろうね。「またの名をグレイス」でも催眠が出てきたし。結構なんでもありに使われやすいような気がする。

勘だと言っていたアストウェル夫人が無意識的にはちゃんと裏付けがあったのは面白かった。人って大体そうだよね。初めてあったら気に食わなかったりしても、誰かと仕草が似ていいたり、多分嫌な気配を察知しているんだろうね。マープルみたいに。

でもトレファシスもブラック企業に洗脳されている人みたいで可哀想ではある。そうやって爆発する前に出ていくべきだった。我慢できていたとしてもいつかはそのツケを払わなければいけない時がくる。精神的にだったり体調的にだったり人それぞれだけど。怖い怖い。ちゃんとアンガーマネジメントをしましょう。

【アガサ】クリスマス・プディングの冒険「スペイン櫃の秘密」

アガサ】クリスマス・プディングの冒険「スペイン櫃の秘密

「クリスマス・プディングの冒険」のなかの「スペイン櫃の秘密」についての感想!クリスマス・プディングと並んでもう一つの料理がこの「スペイン櫃の秘密」!

 本編はこちら↓

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あらすじ

ポアロは新聞で興味深い殺人事件を知る。ミス・レモンには想像力が全くなく、ポアロは自分で知的好奇心を満たしに関係者に会いに行くことにするがー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

読んでみて

ミス・レモンにも久しぶりに会えて嬉しかった。ジョージと一緒でポアロの周りには几帳面で優秀だけど想像力に欠ける人物が多い。まあ想像力豊かな人物なら、なかなかポアロの几帳面さについていけないだろうしね。仕方ないよ、ポアロ

一般的に言う美女ではないのだが、その女性の周りでは事件が次々起こる。

顔立ちは美しいと言うよりは、むしろふつうでないと言った方がいいーー古代イタリア人にときおり見られるような、奇妙なつり合いを持った顔である。一種の中世的な単純さがそなわっているーーどんな官能的な社交婦人よりも、もっと始末におえない、奇妙な単純さだーーと、ポアロは思った。

うーん難しい!古代イタリアの顔が分からない。阿部寛的な??でも男性だけど。なんとなくクレオパトラ的なエジプト的なエキゾチック系を思い浮かべたけどあっているのか??難しい。よく美人とはまた違う美人が出てくるけど想像するのって難しいよね。特に当時とはまた美しさの基準が変わっているだろうし。

一人一人容疑者に会っていく過程は面白い。こいつが犯人か?と思いながら考えていく。でもまあなんとなく分かりやすかった。美人の周りで事件が起こる。嫉妬に駆られた犯行か?でも間男ではなく夫が殺された理由はー?最後のトリックを明かす場面はスッキリ!

 


ネタバレあり!!

 

 

これを聞かされれば、事実を認めると思いますね。つまり、マーガリータ・クレイトンが知っているということが、彼に明らかにされれば。

ちょっとマクラレンを不憫に感じたけど、もっと違う方法でアプローチすればよかった話ですからね。にしてもマーガリータは無邪気さを封印してもう少し賢くなって欲しいね。まあ周りの男が悪いんだけども。

【アガサ】クリスマス・プディングの冒険

 

アガサクリスマス・プディングの冒険

アガサ・クリスティーが大好きなんですが、この度、全巻読み直そうキャンペーンをやることに決めたので、また1から読みます!でもまだ1回も読んだことのない作品もあれば何回も読んだことがある作品もあってそこはバラバラ。特に「カーテン」は読むのが嫌すぎて10年以上放置していたんです。でも読まないままだと後悔するので読もうと思って!

 

あらすじ

盗られたルビーを取り返してもらうよう、高貴な御仁から依頼を受けたポアロは、ある家で伝統的なクリスマスを過ごすことになる。そこでは不審な手紙が届き、ついには殺人事件がー?!ポアロ5作品、マープル1作品の豪華な短編集。

 

読んでみて

初めに

461ページありますが、1作品は短めなのでサラッと読めます。こっちが犯人?こっちが犯人?と思いながさ読むのが楽しい。アガサはものすごく分かりやすい相手が犯人だけどアリバイがあるっていう場合と意外な相手が犯人っていう場合が多いのだけど(大体ミステリならそうか笑)、これはどっちのパターンかな?と考えながら読むのが面白い。基本はお金目当てが多いんだけど、今回はそうじゃない動機もあって新鮮だった。まあ数えたことはないんだけど大体は遺産目当てなんだよね。動機が複雑じゃない分、ミステリに集中できると思う。

 

クリスマス・プティングの冒険

ポアロがさる高貴なお方から依頼を受ける場面から始まる。最初は、その依頼と伝統的なクリスマスに行くのがどう繋がるのかが分からなかったのだけど、最後は分かってスッキリしました。子どもたちがポアロを慕ってからかおうとするのが面白い。ポアロって子どもからしたらそんな感じなのねー。まあ「外国人」っていう立場があるので、ちょっと軽んじられる部分はよくある。ポアロはその点を思いっきり利用しているので別に良いんだろうけども。この巻で出てくるポアロはもうかなりお年らしくって、それはなんだか悲しかった。元々そんなに動き回ったりはしないけど、もっと元気ハツラツとしていたポアロが懐かしい。

イギリスのクリスマスってなんだか素敵。古臭いって馬鹿にされているらしいけれどそんなことないよね。日本はもともとクリスマス文化がなかった国なので、そこまでクリスマスを大事にできるのが羨ましい。最初の「はじめに」でもあったけれど、アガサにとってもクリスマスの思い出は生涯の思い出だったみたい。自分はなんだろう?って思うと、お正月な気がする。イギリスのクリスマスって日本でいうとお正月の感覚が近いのではないだろうか。日本はクリスマスが恋人、お正月が家族だけど、世界では結構逆だよね〜。日本ではお正月はすでに家族と過ごす時だったからクリスマスって恋人と過ごすってことに変わったんだろうか?

とにかくクリスマス・プティングが食べてみたい!燃えている間にお願いしたり、6ペンス硬貨や指貫を入れたり!硬貨入れるのは不潔だと思っちゃうんだけど今もするのかな?何を引き当てたかで占えるのも楽しい。

にしても悪い男と付き合おうとしている少女もルビーも救ったポアロはさすが。

「あなたも経験をえられたわけだ。経験はすべて貴重なものです。あなたの前途には幸福が待っているとわたしは予言します。」

いやー、ほんとそう!にしても今回はブリジェットが功労賞でしたね。風邪をひかないことを願う!!

 

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